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「新一般職」の導入進める本部方針に3割の反対票 全逓 事実上否決の画期的事態

週刊『前進』06頁(2599号3面2)(2013/09/09)

「新一般職」の導入進める本部方針に3割の反対票
 全逓 事実上否決の画期的事態

(写真 「新一般職導入反対」を訴えて、大会会場に向けシュプレヒコール【8月20日 長野市】)

 新人事・給与制度うち砕け

 8月20日〜22日に開催されたJP労組全国大会では、たまりにたまった現場の怒りがついに爆発しました。中央本部が提案した運動方針の採決結果は、出席代議員463人のうち反対124票・賛成336票・白票3票でした。なんと3割近くもの反対票がたたきつけられたのです。これは事実上の否決、流会といえます。JP労組結成以来初めての、実に画期的な事態です。
 日帝安倍政権の危機と参院選に示される連合の崩壊の中で、郵政において「郵政グループビジョン2021」への怒りが噴出しているのです。明らかに、郵政労働運動に地殻変動が起こっています。
 JP労組本部が妥結・承認を強行した「新一般職」の導入を柱とする「新人事・給与制度」は、安倍政権が進めようとしている「限定正社員制度」とまったく同じものです。労働者を10割非正規職化する攻撃です。これに対する現場の怒りが今回の事態をつくり出したのです。それはまた、動労千葉を先頭とする国鉄決戦の前進がつくり出したものでもあります。郵政資本と、それと一体となったJP労組本部、そして安倍政権に対する大反撃が始まったのです。
 郵政労働者は7月の参院選で、JP労組の組織内候補であった「さだみつ克之」に組合員の半数が「NO!」を突きつけて落選させ、本部への怒りを表明しました。
 今回の事態は、郵政労働者の怒りがさらに本格的に噴出し、JP労組中央本部を打ち倒し、動労千葉のように闘う本物の労働組合を現場からつくっていく時代がついに始まったことを示しています。
 全国に怒りが渦巻いています。「新人事・給与制度」「新一般職」をめぐる攻防はこれからです。支部・分会など現場から反対の声を巻き起こし、「反対決議」を上げ、協定化を阻止しましょう。現場労働者が団結すればそれは可能です。そして、今こそまっとうな労働組合を現場の力でつくろう!

 反対の決議を上げた地本も

 大会では本部への怒りの声が噴出しました。
 「要員問題を解決しないと組合員は納得しない」(東海)
 「新一般職への登用は時給制から7年となっているが、将来を設計しにくい。内務は正社員採用がなく高齢化が進む」(北陸)
 「川崎東局は通勤や危機管理、要員配置や職場環境に問題がある。輸送経営は最悪だ。組合に入って良かったと思う交渉展開を求める」(南関東)
 「新一般職は実質年収が350万円。郵政職場でワーキングプアを産出するという認識が必要だ」(近畿)
 「自爆営業と時間外営業をやっている。宜野座郵便局から2`のところに米軍のヘリが墜落したが、地元の反対を押し切り訓練を再開した。オスプレイ問題など、なんら論議がない」(沖縄)
 「さだみつ選挙はJP労組への信任投票と受け止めるべきとの声がある。福島原発事故、いぜん不安がある。労働安全、原発政策、TPPについての考えを求める」(東北)
 本部が郵政資本と一体となっても、労働者は新自由主義が破綻し絶望的に凶暴化する社会の中で働き、生活しており、階級矛盾に激しい怒りを蓄積しています。それがワーキングプア、自爆営業、米軍基地、ヘリ墜落、福島原発事故、TPPなどへの怒りとして、公然と噴き出し始めたのです。
 大会では、関東・南関東など13地本中3地本が反対決議を上げて参加し、組織丸ごとの反対に回りました。また、賛成した東京地本でも大会前の支部長・書記長会議で、地本委員長が「今回だけは通してほしい」と頭を下げたといいます。
 本部答弁への拍手は一切なく、逆に激しいヤジの嵐でした。反対派と見られる代議員が発言を求め挙手しても露骨に無視する議事運営に、一時、会場は騒然となりました。「新人事・給与制度」への本部答弁はゼロ、「時間切れ、審議打ち切り」で採決を強行し、事実上の組織分裂的な大会となりました。
 JP労組本部の姿は無惨極まるものでした。今大会で事実上引責辞任した臼杵委員長は、発言で「参議院選挙はきわめて厳しい結果となった。民主党への怒り・憎悪とも感じられるものとなった中での選挙だった」「会場は重苦しい空気がある」と打ちひしがれた心情を吐露しました。来賓として招かれた(!)日本郵政社長の西室泰三は、声に張りがなく「JP労組としっかり協力していきたい」と、崩壊しつつあるJP労組本部を支えようと無駄なあがきをする始末でした。

 現場には何も知らせず強行

 ほとんどの現場組合員は「新一般職」の導入を柱とする「新人事・給与制度」の実態を知らされていません。かつての全逓時代は一応、大会前には支部執行部が職場オルグを行うなど分会単位の職場集会がありました。しかし、連合傘下のJP労組に変わってからはまったく行われなくなりました。大会の議案書も、職場での配布から組合員の自宅郵送に変わりました。民営化後は、極限的な人減らし合理化の結果、仕事が終わったらヘトヘトで、自宅に帰ってから議案書を一人で読む気分にはなれません。猛暑がそれに追い打ちを掛けています。しかし、そもそも議案書が配布されなかった職場もあると言われています。本当にふざけています。
 「新人事・給与制度」「新一般職」への現場組合員の怒りは、これから本格的に爆発します。大会終了後に会社当局が配り始めた「新人事・給与制度」のパンフレットを見て、「これはひどい!」という声があちこちから沸き起こっています。会社の計画によると「新一般職」は来年4月の導入です。「新人事・給与制度」は再来年の4月からです。このままでの妥結は認められません。今こそ闘う労働組合をよみがえらせ、現場の闘いで導入を阻もう!

 今こそ組合を作りかえよう

 「大会決定は認められない」という現場の闘いが全国で始まっています。8月31日〜9月1日に開かれた南関東地本大会では、委員長選挙に現場から対立候補が出て人事が決まらず、流会・続会大会となっています。
 闘いはこれからです。職場の仲間全員に国鉄署名を持ち込み、10万筆を集めきり、9・25反動判決を絶対に阻止しよう。『前進』のバラ売り、定期購読を1部でも多く増やし、『前進』フラクションを組織しよう。職場から11月労働者集会への大結集を実現しよう。その力で絶対反対の闘いを現場からつくり出し、JP労組をまっとうな労働組合につくりかえよう。
 私たちが目指す労働組合とは何か。今大会闘争では青年労働者が最先頭で代議員・傍聴者に向けたビラまき、マイクでのアピールを行いました。その青年労働者のアピールを結びにします。
 「代議員の皆さん。大会議案では、自爆営業、人が足りない、誤配・事故だとか職場の問題は一切ふれていません。組合員は、そういった職場の切実な問題を少しでも解決してくれることを願っているんです。こんな大会なんてやめましょう。
 皆さんの後ろには、若い仲間がたくさんいます。その意見を代弁するような討論をしてほしいと思います。現場は絶対に腐りません。現場の仲間を信じて闘いましょう。その道を示しているのが国鉄闘争です。かつて、動労千葉は組合員が追突事故を起こして有罪となったときも団結して首切りを許さず守りぬきました。
 本気で団結すれば労働者は生きていけるのです。職制や管理者がいなくても職場は回ります。職場を回しているのは、私たち現場の組合員だからです。労働者はひとつになって闘いましょう。国鉄闘争を見習って、郵便局でも絶対反対の闘いを巻き起こしましょう。
 世の中は絶対に変わります。そして、福島を始め世界中の労働者と一緒になって闘いましょう。労働者はひとつです。みなさん、現場の仲間の顔を思い出して、もう一度考えてください。応援しています。一緒に頑張りましょう」
 〔革共同全逓委員会〕