週刊『前進』06頁(2535号2面5)(2535/05/14)
【要項】鉄道運輸機構訴訟控訴審
鉄道運輸機構訴訟控訴審5月17日(木)午後2時東京高裁101号法廷 小玉忠憲原告本人尋問・・・
2535年5月14日発行 第2535号
【要項】鉄道運輸機構訴訟控訴審
鉄道運輸機構訴訟控訴審5月17日(木)午後2時東京高裁101号法廷 小玉忠憲原告本人尋問・・・
2012年4月30日発行 第2534号
「郵政見直し法」 小泉以来の民営化が破産 株売却で大リストラ加速
職場の団結を固めて反撃へ
小泉政権下で05年10月に成立した郵政民営化法を一部修正した「民営化見直し法案」が4月12日、民主、自民、公明などの賛成多数で衆院を通過した。ゆうちょ銀、かんぽ生命の金融2社の株式を「17年9月までに全株売却を義務づける」(日本郵・・・
小泉政権下で05年10月に成立した郵政民営化法を一部修正した「民営化見直し法案」が4月12日、民主、自民、公明などの賛成多数で衆院を通過した。ゆうちょ銀、かんぽ生命の金融2社の株式を「17年9月までに全株売却を義務づける」(日本郵政グループから分離して完全民営化)としていた旧法を修正し、「全株売却をめざす」という玉虫色の努力目標に転換した。自民党からの造反は中川秀直元幹事長ら4人だけで、国鉄分割・民営化と並ぶ新自由主義攻撃のもうひとつの柱だった小泉「構造改革」路線、その「本丸」とされた郵政民営化の破綻は浮き彫りになった。
「官から民へ資金を流す」というデマ・スローガンで労働者人民の資産を巨大金融資本が食い物にし、現場労働者の大半を超低賃金で身分保障のない非正規職に追い込んだ郵政民営化が、核心部から破綻したのだ。民営化を決定づけた05年「郵政解散」で圧勝した自民党が見直し法案に賛成票を投じたのも、支配階級の動揺と腐敗の象徴だ。
しかし一部のマスコミが「国営郵政への逆戻りだ」うんぬんと論評するのはおよそ的はずれだ。
そもそも「持ち株会社の株式の3分の1超を政府が保有する」という規定は、旧法も新法も同じだ。そして小泉派の残党や金融資本のボスたちが主張する完全民営化(株式の100%売却)であれ、3分の1の政府関与を残す(取締役解任や事業譲渡等への拒否権を残す)本法案であれ、ゆうちょ、かんぽの金融2社と持ち株会社・日本郵政の株式を売却する方針に変わりはない。民主党政権誕生(09年)後に成立した「株式売却凍結法」は解除されるのだ。
株式売却とは、会社の資産増減が「株価」で表され、「株価」が業務遂行の指標となるという意味だ。文字通り「労働者の賃金ではなく会社の利益」がすべてとなる。上場が問題となった瞬間、現場労働者へのリストラと賃下げへの圧力は今後さらに一層エスカレートするのだ。郵政資本が一昨年末から開始した「郵政大リストラ」の動機は実はここにある。
本法案で、郵便事業会社と郵便局会社は統合される。「2社の垣根がなくなり便利になる」との触れ込みだが、当局はこれもリストラのテコにしようと考えている。「総合担務制度」の復活もそのひとつだ。
配達員が貯金や保険の営業を強制されたり、窓口の労働者が集荷や配達を兼務する労働強化だ。「それができないやつは辞めろ」という攻撃でもある。加重労働への現場の怒りで、公社時代ですら成り立たなかった代物だ。民営化による「集配局の再編」で1千カ所以上の郵便局が「無集配局」となった現在、破産は最初から見えている。
そもそも民営化で現場の労働量は以前の3倍になった。その結果、全国の郵政職場はほぼ例外なく業務が回らない混乱に陥っている。事故の激増やメンタル疾患の蔓延(まんえん)が、リストラの結果であることは現場の常識だ。
だいたいバイクや自動車が足りないとか、配達カバンが足りないとか、日本最大の郵便・物流会社として信じられないレベルの破綻だ。離島でもハガキ1枚50円で届く公益事業があるから社会は成り立つが、これを金もうけのビジネスに変えた結果なのである。郵便事業の民営化は成り立たない証明でもある。民営化政策の本家・アメリカですら郵便事業は国営のままなのだ。
それでも政府・郵政資本は株式売却を強行する。何が起こるかは明らかではないか。
政府・郵政資本のもうひとつの狙いは、300兆円近い資産の約7割を国債で運用する金融2社が、利幅の大きな住宅ローンや第3分野保険(ガン保険など)に割り込むことだ。うまみの大きい第3分野保険は、日米経済戦争で外資が日本市場の8割近くを独占してきたが、金融2社が株式の半分以上を売却すれば参入自由となる。
また持ち株会社の日本郵政は金融2社の株式売却益をもって、金融大恐慌を引き起こしたあの“国際金融詐欺市場”に参入することも可能だ。ここに「政府の信用」を残して参入できる。本法案に、日本の大銀行や米金融資本、さらには米政府までが猛反発するゆえんだが、実に醜悪なブルジョアジーの争いだ。
彼らこそ、労働者を飢餓賃金にまで追い込み、天文学的な公的資金(税金)で延命し、社会的生産とも無縁の金融バブルとその崩壊をつくり出して世界中の労働者・農民を塗炭の苦しみに突き落とした新自由主義の権化ではないか。郵政「見直し法案」が目指す道は、「政府の信用」(徴税権)をも利用して、この破滅的な新自由主義を極限まで進めるということだ。政府は、持ち株会社の株式売却益で、被災地の生活再建とは無縁の「復興特区」に群がる独占資本に資金を流そうともしているが、これも醜悪きわまる。
郵便事業会社は2012年度の事業計画で、盗っ人たけだけしくも「営業利益97億円の黒字化」との見通しを発表した。非正規職への4万6千人もの雇い止め(進行中)やボーナスの大幅カット(2年連続)で、経営陣がつくり出した「大赤字」はいとも簡単に転嫁された。この上さらに新人事・給与制度による大規模な賃下げを準備しているのだ(本紙前号参照)。
郵便業務そのものを破綻させてまで続行される「郵政大リストラ」は末期的だ。非正規職の仲間たちの渾身(こんしん)の怒りを先頭に、連合・JP労組本部の支配を職場から革命的に転覆する階級的労働運動の全面的反撃を切り開こう!
“処分はねのけ闘うぞ”
大阪市立学校教員 不起立で橋下おいつめる
4月19日、大阪市教委は市立小中学校の3月卒業式で「君が代」斉唱時に不起立した教育労働者2人を戒告、1人を文書訓告とした。大阪府下ではすでに、今春の卒業式で起立しなかった府立学校などの教員32人が戒告処分とされた。4月の府立学校の入学式で・・・
不起立で戒告処分を受けた大阪市立小学校の教育労働者は、職場分会で討論し、みんなの怒りを背景に不起立を貫いて、橋下の攻撃に絶対反対の声を上げた。
この教育労働者は訴えている。「入学式では私を式場に入れないために『職員室での電話応対』という職務命令を出し、当日は監視して職員室に缶詰にした。橋下や市教委は『絶対反対』の闘いを本当に恐れている。私への処分は橋下の首切り攻撃の切っ先です。そして今狙われている学校選択制、学力テストの公表、学校の統廃合は、教育の民営化、教育労働者の首切り、非正規化に直結する攻撃です。既成の労組幹部は『君が代』強制と闘わないばかりか、管理職と一体となって『不起立をやるな』と押しとどめにかかった。闘わない労組幹部に存在意義はありません。自分の職場から階級的団結をつくり、新自由主義攻撃と真っ向から闘う労働組合をよみがえらせます」
大阪の教育労働者は卒・入学式攻防をとおして、道州制、教育の民営化=教育公務員全員解雇という新自由主義攻撃への決定的な反撃を始めた。全国でも道州制、「復興特区」、原発再稼働、外注化・非正規職化攻撃への労働者の怒りが噴き出し、闘う拠点が打ち立てられている。反撃すれば新自由主義は破産する。職務命令の乱発でしか現場の怒りを抑えつけることができない橋下に生き延びる道はない。
関西労組交流センター教育労働者部会は処分発令前日の4月18日、大阪市役所前で「『君が代』不起立処分を許さない。橋下の教育民営化=全員解雇攻撃に反撃しよう」と訴えるビラを配り、大阪市職の労働者にともに闘おうと呼びかけた。
4・21尼崎 事故弾劾し380人がデモ
JR体制打倒へ根底的怒り
(写真 山崎「無罪」判決で事故を居直るJR西に怒りのこぶしをあげる【4月21日 JR尼崎駅前】) 大和田さんの遺志引き継ぎ 尼崎事故から7年目を迎える4月21日、動労千葉と国鉄闘争全国運動・関西準備会の呼びか・・・
(写真 山崎「無罪」判決で事故を居直るJR西に怒りのこぶしをあげる【4月21日 JR尼崎駅前】)
尼崎事故から7年目を迎える4月21日、動労千葉と国鉄闘争全国運動・関西準備会の呼びかけで事故弾劾の集会とデモが尼崎現地で闘われた。380人が結集した。
今年の尼崎闘争は、検修業務全面外注化を阻止した動労千葉の闘いの地平の上に、JR西日本への怒りとともに”闘えば勝てる”という勝利感がみなぎった。国鉄闘争全国運動・関西準備会の軸を担う全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部や全国金属機械港合同と動労千葉との団結も一層固まり、国鉄闘争全国運動6・10大集会への決定的跳躍点となった。
尼崎駅北口広場で行われた集会の冒頭、全参加者が3月17日に逝去した港合同の大和田幸治事務局長に黙祷(もくとう)をささげた。
呼びかけ団体を代表し、動労千葉の長田敏之書記長と港合同の中村吉政副委員長が発言した。
長田書記長は、JR西日本前社長・山崎正夫への「無罪」判決と107人の命を奪ったJR西日本をあらためて徹底糾弾するとともに「青年労働者がワーキングプアにされる現実は、御用組合と資本との癒着が生み出した。この構造を覆す。外注化に対して組織拡大で反撃する」と述べた。
中村副委員長は、大和田事務局長が国鉄闘争に最大の力を注いできたと語り「国鉄闘争に勝利しなければ大和田委員長に顔向けできない」と述べた上で、「大阪は橋下市長の攻撃で大変な状況にあるが、多くの仲間とともに港合同は奮闘する」と発言した。
基調報告に立った国労兵庫保線分会の富田益行さんは、まず「山崎『無罪』判決は分割・民営化とJR体制の不正義性を開き直るものだ。『事故は想定外だから無罪』というのは、福島原発事故を引き起こした東京電力も『無罪』ということだ」と述べ、「国鉄闘争と反原発闘争を一体で闘うことが新自由主義を打ち破り勝利を切り開く」と提起した。さらに、拠点労組の闘いの前進を明らかにし、特に橋下との攻防について「橋下の攻撃は労働者が団結して反撃しないことを前提に成り立っているだけだ」と喝破した。最後に「国鉄闘争の発展は大和田さんの闘いなしにはなかった」と述べ、「われわれの側から国鉄分割・民営化25年に決着をつける時が来た。JRの青年労働者を獲得し、6・10集会にすべての仲間を結集させよう」と呼びかけた。
国鉄の現場から、国労郡山工場支部の橋本光一さんが発言に立ち、3・11集会は反原発の大きな力をつくりだしたと述べた上で、「私は事故が起きた後に後悔したくない。JRの外注化に現場から反撃する」と宣言した。動労水戸の木村郁夫書記長は、動労水戸のストライキについて報告し「現場の労働者の手にすべてを取り戻せば、尼崎事故も原発事故も起きない」と力強く発言した。
1047名解雇撤回闘争当該の羽廣憲さん(小倉闘争団)、成田昭雄さん(旭川闘争団)、小玉忠憲さん(秋田闘争団)が壇上に並び、不屈に解雇撤回闘争を継続する決意を表明。
さらに、動労西日本の大江照己委員長と山田和広副委員長、JR東日本の関連会社の青年労働者、幕張電車区分会・米子地本・新宿駅分会・福知山分会・大阪事業所分会の国労組合員が、反合理化・運転保安確立の闘い、組織拡大、契約社員制度撤廃などの取り組みについて発言した。
国鉄労働者の圧巻の発言を受け、各産別からの決意表明に移った。
関生支部の福島聡執行委員は、尼崎事故も原発問題も大企業が利益のために人命を無視してきた結果だと弾劾し、「関生支部は7年で5回の弾圧を受けたが、弾圧すればするほど労働者は立ち上がる」と述べ、産業政策運動を貫き国鉄闘争をともに闘うと表明した。
港合同を代表して、昌一金属支部の木下浩平書記長は「大和田事務局長の遺志を引き継ぐとは、まず国鉄闘争をしっかり闘うことだ」と訴えた。
さらに、橋下による道州制−民営化攻撃を迎え撃つ八尾北医療センター労組、大阪市職の青年労働者、大阪市の教育労働者が、橋下打倒の手応えを語り、関西合同労組の郵政非正規分会、東京西部ユニオン鈴木コンクリート分会、全学連の熱い発言が続いた。
最後に、集会のまとめをス労自主の上村敏行執行委員が行い、全参加者が団結ガンバローのこぶしを上げた。
参加者は、直ちに尼崎事故現場に向けてのデモに出た。「尼崎事故弾劾」「国鉄分割・民営化絶対反対」のコールをとどろかせ、JRに根底的な怒りを突きつけた。
JAL「解雇有効」判決を許すな
“判決は全労働者への挑戦”
解雇撤回貫く国鉄闘争と合流を
「怒りは目覚めるたびに毎日膨らんでいます。白石裁判長は、JALが二度と沈まないために整理解雇したのは妥当だとしました。冗談じゃありません。勝利するまで闘います」。これは東京地裁のJAL「解雇有効」判決に対する客室乗務員原告団長・内田妙子さ・・・
3月29、30日の東京地裁による日本航空運航乗務員・客室乗務員148人に対する「解雇有効」反動判決に対する怒りは、日を追うごとに燃え上がり、この社会のあり方そのものを変える闘いとして発展している。4・5集会で乗員原告団長・山口宏弥さんは、「裁判所だけが無菌状態であるはずがなかったのです。私は錯覚していました。司法・立法・行政すべて同じです。この闘いは日本のそういう状況を変える闘いなんだと思います」と発言した。
解雇撤回を闘う142人の原告は、4月11日に東京高裁に控訴した。不当解雇への怒りをたぎらせ解雇撤回を貫くJAL労働者と固く連帯し、ともに闘いぬこう。
東京地裁の3・29、30判決は第一に、整理解雇4要件を解体し、大恐慌下の「首切り自由」を宣言する極反動判決だ。
4月12日の記者会見で日航キャビンクルーユニオン(CCU)委員長の内田原告団長は、「判決は当該原告だけでなく全労働者に対する挑戦」と厳しく弾劾した。
東京地裁は、日航資本が「会社更生手続き」を口実にグループ企業労働者約1万6千人の削減を強行し、原告らの大量解雇を行った10年12月時点で、すでに更生計画目標を約900億円も上回る営業利益を上げていた。にもかかわらず、「すべての雇用が失われることにもなる破綻的清算を回避」(乗員訴訟判決)、「JALが二度と沈まないため」(客室乗員訴訟判決)と強弁して165人の大量解雇を妥当とした。整理解雇4要件すら一顧だにせず解雇を「有効」としたのだ。
3・11大震災以降、震災を口実とする大量解雇と非正規職化が被災地の労働者に襲いかかり、「復興特区」を掲げた労働規制撤廃、無権利・低賃金化とすさまじい労働強化の大攻撃がかけられている。大阪市長・橋下らによる公務員大量解雇が始まり、あるいは改定派遣法による製造業派遣・日雇い派遣、偽装請負の居直りが激化している。東京地裁の3・29、30判決は、こうした大攻撃にお墨付きを与え、大恐慌下の「首切り自由」=非正規職化を一挙に全社会化する大攻撃だ。
東京地裁判決は第二に、資本による公然たる指名解雇と労組解体、分断と団結破壊を承認する極反動判決だ。この点について内田妙子原告団長は、その核心を鋭角的に暴露・弾劾している(要旨別掲)。
日航資本は、整理解雇の人選基準として「病欠・休職者」とともに「年齢基準」をあげ、副操縦士は48歳以上、機長は55歳以上、客室乗務員は53歳以上をその対象とした。そのほとんどが、御用組合・第二組合のJAL労組ではなく、CCUや機長組合、乗員組合組合員だった。東京地裁は、こうした年齢差別を駆使した組合差別・選別解雇に対しても「合理性がある」とした。国鉄1047名闘争解体のためにかけられた一昨年の4・9政治和解に続く”第2の4・9”とも言うべき大攻撃だ。
東京地裁判決は第三に、「利益なくして安全なし」(稲盛和夫会長)と公言し、際限のない外注化・非正規職化を進めるJAL資本の労務政策を支持することで、航空の安全を根底から崩壊させる許し難い判決だ。
JAL労働者165人を始め、JAL関連労働者約1万6千人の首を切った稲盛和夫JAL会長(10年2月に就任)は、『日経ビジネス』(11年5月号)の「利益なくして安全なし」と題するインタビューで以下のように語った。「御巣鷹山がトラウマに/(1985年8月、520人の犠牲者を出した御巣鷹山での日航機墜落事故以降)安全のためにすべての経営資源を集中させるという考え方。乗客の安全こそ我々の使命で、利益を出すことは邪道という雰囲気があった。しかしこれでは本末転倒です。……利益を出して余裕がなければ安全を担保できるわけがない」
御巣鷹山事故の大惨事は、なにゆえに引き起こされたか。経営当局と第二組合による団結破壊のもとで安全性を度外視した外注化・経費削減が進められ、外注工場での整備不良が原因で飛行中に操縦不能に陥り、墜落するに至ったのだ。その、絶対に忘れることのできない大事故の教訓を「トラウマ」「本末転倒」とかき消すとはいったい何ごとか! 「利益なくして安全なし」とは、福島第一原発事故を引き起こした政府・東電とまったく同じではないか。利益至上を貫くJAL稲盛経営のもと、すでに軽視できない重大事故が頻発している。東京地裁反動判決は、第2の御巣鷹山事故を引き起こす権力犯罪そのものだ。
JAL解雇撤回闘争の勝利は、国鉄1047名解雇撤回・外注化阻止闘争を先端とする新自由主義攻撃との全面対決なしにありえない。新自由主義に屈して職場闘争から逃亡する日本共産党中央指導の破産と制動をのりこえ、現場の怒りを爆発させて闘いぬこう。
共産党中央は、3・29、30東京地裁反動判決の直前まで、JAL会長・稲盛の「解雇の必要はなかった」なる証言に飛びついて裁判所に対する幻想をあおり「勝利判決間違いなし」と言い続けた。資本の弱点を突く反合理化・運転保安確立の闘いや、業務外注化阻止、非正規職撤廃、偽装請負弾劾の職場闘争と法廷闘争を結びつけるのではなく、「整理解雇4要件」問題に争点を切り縮めた裁判方針を採ることで、共産党中央は資本と裁判所に対する許しがたい武装解除を蔓延(まんえん)させた。共産党中央は、一昨年の4・9政治和解に際しても「政府・資本との和解」などという幻想を振りまき1047名闘争解体に協力したが、それと同じことを繰り返しているのだ。
新自由主義攻撃の中に資本主義の絶望的危機を見抜き、国家・資本との非和解の闘いを貫き、職場から階級的団結を拡大するならば、労働者は必ずや勝利することができる。3・11福島県民大集会1万6千人結集と原発再稼働阻止の闘いや、JRにおける4・1検修全面外注化を阻止した動労千葉の闘いは、そのことを示している。
現にJALの職場では、際限のない外注化・非正規職化による安全崩壊が抜き差しならない問題となっている。職場の怒り、全労働者の怒りと結びついて組織拡大をかちとった時、資本と御用組合による職場支配は必ず崩れ去る。国鉄分割・民営化攻撃に真っ向から立ち向かい、業務外注化・労組破壊を阻んで闘う動労千葉と国鉄闘争全国運動に合流・結合し、解雇撤回・原職復帰までともに闘いぬこう。国鉄闘争全国運動6・10大集会に総結集し、新自由主義に立ち向かう労働運動の再生をかちとろう。
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判決はCCU組合を差別してきた労務政策にふたをしました。売られたけんかは買わずにはいられません。
解雇者の多くがCCU組合員です。多くがCCU組合員であるということが”たまたまであった”という判決です。なぜ「たまたま」であったのか。それは30年、40年続けてきた年齢の高い人が、会社の差別で一般職に据え置かれてきた。その差別された人数が解雇の数です。フライトが好きで好きで、まじめに一生懸命乗務をし、客室乗務員として誇りを持ち、気概を持ち、また働くものとして差別に屈せず闘う労組の組合員として今日までやってきました。日航は大切にしなければならないこの人たちを無情にも解雇しました。司法に判断をゆだねましたが、司法はそれ以上に冷酷でした。この判決は絶対に許せません。
「歴史的闘争になるだろう」と闘いの意義を家族と話し合った組合員もいます。まさに歴史的闘争を組まなければならないという責任を感じています。今後とも、ぜひご支援下さい。
2012年4月23日発行 第2533号
「全員解雇」=総非正規職化を打ち出した橋下を打倒しよう
国鉄決戦を基軸に一大反転攻勢へ
大恐慌下の丸ごと民営化、全員解雇・非正規職化に突き進む橋下反革命との全面激突の時が来た。橋下徹大阪市長は、現業丸ごと民営化と医療・福祉・教育など施策・事業の「ゼロベース」での見直しで、正規職員の半数=約2万人の分限免職と、公共部門・・・
大恐慌下の丸ごと民営化、全員解雇・非正規職化に突き進む橋下反革命との全面激突の時が来た。橋下徹大阪市長は、現業丸ごと民営化と医療・福祉・教育など施策・事業の「ゼロベース」での見直しで、正規職員の半数=約2万人の分限免職と、公共部門で働く二十数万人の労働者の大量解雇を相次いでぶち上げた。国鉄闘争全国運動6・10集会への大結集を力に、自治体職場から、「復興特区」と橋下反革命を頂点とする究極の新自由主義への総反撃をたたきつけよう。
大阪市戦略会議は3月7日、2015年10月までに3万9800人の大阪市職員を半減させる大量解雇方針を打ち出した。交通、病院、水道、下水道、ごみ収集・焼却、保育園・幼稚園の丸ごと民営化で、そこで働く全職員1万6400人を分限免職する。さらに市役所本庁や区役所で働く行政職や教員なども退職不補充と委託、府市統合、学校統廃合などで1350人を減らす。総数1万9550人を解雇する歴史的攻撃である。
さらに4月5日、大阪市改革プロジェクトチームは「市役所のゼロベースのグレートリセット」と称する「施策・事業の見直し(試案)」を公表し、大キャンペーンを始めた。大阪市の行ってきた予算規模1億円以上の443事業のうち104の施策・事業について見直し、3年間で総額548億円をカットするというのだ。高齢者医療・福祉施設の廃止、病院への拠出金の10億円削減、小学校の経費削減、障害者・高齢者世帯などの上下水道費減免廃止、民間保育所補助の廃止、低所得世帯への国保料3割減免廃止や保育料徴収、コミュニティバス補助金7割カットと敬老パス有料化などが項目として上げられている。生活の根幹にかかわる施策・事業を切り捨て、「受益と負担の適正化」と称して貧困世帯からむしり取る大衆収奪だ。
同時に、公共部門で働く公営・民営の労働者二十数万人に対しては、大阪市音楽団の音楽士をはじめ廃止・削減対象とされた事業の正規・非正規職員を大量解雇し、無権利・超低賃金の「有償ボランティア」を大量導入することをうち出した。
橋下は、この削減案について「収入に合わせ、ぜいたくを改める」「この作業を繰り返さないと地域の活性化はあり得ない」と述べた。生きるか死ぬかの生活を余儀なくされている貧困世帯への福祉対策のどこが「ぜいたく」だというのか!
橋下の言う「地域活性化」とは資本家のためのものでしかない。
橋下は、堺屋太一との共著『体制維新—大阪都』(文春新書)の中で「公務員も能力や意欲がなければクビを切られるし降格もされる。労働基本権の問題は、この価値を前提に考えられるべき」と言ってのけた。労働基本権を奪い、首切りや賃下げ、公務災害責任の放棄すら当局の意のままとするということだ。
同書では「民営化が経済を成長させて税収をあげ、利便性も向上し、行政改革で確保できた財源とともに医療、福祉、教育といったサービスに還元できる」と宣伝していた。しかし今や、その大うそさえ投げ捨て、医療・福祉・教育の解体をもたらすむき出しの新自由主義に突進しているのだ。
労働運動を最大の焦点に歴史を分かつ決戦の時が来た。資本主義の危機は最末期に至り、大恐慌と大失業が全世界を覆っている。
JRでの業務全面外注化、原発再稼働、「復興特区」、そして橋下反革命を突破口とする究極の新自由主義攻撃は、労働者人民の職と生活、命まで奪いつくし、社会全体を崩壊のふちに追いやるものだ。
橋下・維新の会は、マスコミを総動員して公務員バッシングを激化させ、あたかも公務員であることが悪であるかのように描き出し、労働者の誇りを踏みにじって分断と団結破壊を狙う。抵抗する力を奪い、事業廃止・民間譲渡の際に「就職の機会を与える」(採用試験を受けることができるようにする)だけで分限免職ができるとする職員基本条例の制定を強行しようとしている。
大恐慌下の公務員攻撃と労働規制撤廃・「解雇自由」攻撃は何を意味するか。解決不能の債務危機が再燃するギリシャ、スペイン、イタリアの現実を見よ。各国政府は公務員削減を全面化させ、雇用の「硬直化」に危機の原因があるかのように宣伝して、「解雇禁止」の見直し、規制緩和による首切り・賃下げ、年金破壊に突進している。
日本版「ショック・ドクトリン」(惨事便乗型資本主義)としての「復興特区」に呼応して、アメリカの保守系シンクタンクCSIS(戦略国際問題研究所)は、①安定的エネルギー供給(原発存続)、②税制改革(法人税引き下げ、消費税増税)、③規制改革(特に労働規制の緩和)、④貿易自由化(TPP=環太平洋経済連携協定交渉参加)を提言とした。つまり、労働規制撤廃で「アジア諸国との比較において事業環境のイコール・フッティングを確保すること」(日本経団連「復興・創生マスタープラン」)、すなわちアジア諸国並みの労働条件実現に支配階級の狙いがある。その核心が「解雇自由」、総非正規職化だ。
日航労働者148人に対する3月29日、30日の東京地裁「解雇有効」判決は、国鉄闘争解体の一昨年4・9政治和解を引き継ぐ新たな「4・9反革命」だ。「整理解雇4要件」を葬り去り、「解雇自由」と労働組合解体を進める極反動判決である。今やJR全面外注化阻止決戦を基軸に、「復興特区」と橋下反革命による全員解雇・非正規職化との激突が最大の攻防となった。
連合系の自治労本部や大阪市労連本部こそ、こうした民営化攻撃にさおさし、推進する最悪の裏切り者だ。今や彼らは、経団連とともに民主党政権を支える柱となって、消費税大増税と社会保障切り捨ての「税と社会保障の一体改革」、公務員首切り・賃下げの「公務員制度改革」、新自由主義を全面展開する「新成長戦略」を実務者の立場から提案し労働代官として推進する立場に完全移行した。
彼らにとって民営化・外注化・非正規職化は当然の前提であり、社会保険庁解体による全職員2万8千人のいったん解雇・選別採用がそうであったように、組合員の大量解雇すら自らの権益確保のためのネタにする存在になり果てている。今年の1月4日、橋下市長に腰を90度折って恭順の意を示した大阪市労連・中村義男委員長の恥ずべき姿こそ彼らの本質だ。
大恐慌下の全員解雇・労組絶滅攻撃に対してはこれまでのような当局・資本との労使協調路線では通用しない。体制内幹部から労働組合を奪い返し、現場の怒りを爆発させて団結の拡大を総括軸に絶対反対で闘いぬくことこそ勝利の道である。
新自由主義に成算などない。戦後革命期に匹敵する支配の崩壊、既成党派の衰退が進行している。被災地を先頭とする生き抜く闘い、労働者の怒りと団結が資本の圧政を打ち倒すのだ。
労働者が黙って首を差し出すと思ったら大間違いだ。現場の怒りを爆発させ、デマとペテンと恫喝で虚勢を張る橋下・維新の会を労働者の力で打ち倒そう。それは間違いなく、新自由主義を〈逆包囲>し葬り去る労働者総反乱の号砲となる。
倒すか倒されるか。労働運動をめぐる「関ケ原」ともいうべき歴史的決戦の到来だ。すでに大阪では、八尾北・西郡決戦として橋下への大反撃が始まった。大阪市の職場で、青年労働者を先頭に怒りに満ちた闘いが繰り広げられている。「日の丸・君が代」不起立決起は、職場の団結をよみがえらせ、全国の労働者に勇気を与えている。大阪市の現業労働者2万人、大阪市労働者4万人、二十数万人の公共部門労働者、全国の労働者が団結し、ストライキを復権させて解雇絶対反対で闘い抜くならば、橋下反革命を粉砕しつくすことはまったく可能だ。
動労千葉の4・1外注化阻止・組織拡大の歴史的地平に続き、外注化阻止・非正規職撤廃、偽装請負弾劾を闘い抜こう。全職場で国鉄闘争全国運動を進め、6・10集会への大結集をかちとろう。
(大迫達志)
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【「受益の負担の適性化」】
敬老バス(半額負担に)
国民健康保険(保険料引き上げ)
保育料減免・民間保育所補助
学校給食協会交付金
【施設・事業の廃止】
大阪市音楽団
青少年施設、学習センター
男女共同参画センター
上下水道の基本料金減免措置
新婚家賃補助の停止
老人憩の家への運営補助
【事業再構築・縮小】
コミュニティバス(補助カット)
老人福祉センター(26→18カ所)
区民センター(34→9カ所)
温水プール(24→9カ所)
スポーツセンター(24→9カ所)
※すべてが労働者人民を直撃する、なにが「ぜいたくを改める」だ!
【要項】 ショーワ行田本社工場弾劾闘争、ジェコー行田本社工場弾劾闘争
ショーワは団体交渉に応じろ! ショーワ行田本社工場弾劾闘争4月27日(金)正午 ショーワ本社工場前 (行田市藤原町1−14−1) 主催 一般合同労組・さいたまユニオン ------------------------------ 第2節・・・
4月27日(金)正午 ショーワ本社工場前
(行田市藤原町1−14−1)
主催 一般合同労組・さいたまユニオン
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第2節解雇撤回! 正社員として採用しろ! ジェコー行田本社工場弾劾闘争
4月27日(金)午後4時 ジェコー本社工場通用門(行田市富士見1−4−1)
主催 JAM神奈川ジェコー労働組合
※いずれもJR高崎線・吹上駅より総合教育センター行きバス15分、長野1丁目下車、徒歩10分
郵政新人事・給与制度葬れ
基本給3割カットと成果主義
現場の分断を粉砕し猛反撃を
JP労組本部打倒・非正規職撤廃へ
1千億円単位の大賃下げ 日帝郵政資本は現在、非正規職の仲間に対する4万6000人の大量雇い止め計画をはじめとする「郵政大リストラ」攻撃のただ中にある。民営化の「戦略事業」と銘打ったJPEX計画(小包み部門の分社・子会社化)の破・・・
日帝郵政資本は現在、非正規職の仲間に対する4万6000人の大量雇い止め計画をはじめとする「郵政大リストラ」攻撃のただ中にある。民営化の「戦略事業」と銘打ったJPEX計画(小包み部門の分社・子会社化)の破綻で1000億円もの損失を出したことへの窮余の措置だというデマ宣伝が大々的に行われている。
そのデマ宣伝の一環として郵政当局は、多数派組合である連合・JP労組本部との共同提案で大規模なリストラ・賃下げ・合理化プランの大枠を「郵便再生ビジョン・バージョン1〜2」と称して打ち出していた。その中心が基本給3割カットと成果主義賃金で現場を分断する「新人事・給与制度」だ。
この攻撃は、非正規職化と並んで労働組合の抵抗力をそぎ落とす民営化の核心をなす施策だが、現場の猛反対で約5年間凍結されてきた。しかし郵政資本は、JR東日本が国鉄分割・民営化以来の“懸案”だった成果主義賃金導入を4月から強行した動きにあわせ、また郵政リストラを加速させる「郵政改革法案」の衆院通過(4・11)と同時に、この新人事・給与制度導入の正面突破を図る姿勢を公然化させた。JP労組本部は6月13日〜15日のJP労組全国大会を焦点に、「職場の意見集約日は5月2日」などと一方的に通告している。
賃下げ額もすさまじいが、現場労働者を徹底的に分断する成果主義が、賃金制度として導入されること自体が重大だ。郵政労働運動は、JP労組本部の度し難い裏切りと屈服にもかかわらず、現場の8割を非正規職に置き換え、成果主義の導入を図ったあのJPEX計画を挫折させた底力を持っている。現場労働者の大半が子会社(JPEX)への出向を拒否する画期的な勝利だった。この底力を引き出したのは、他でもなくわが階級的労働運動派の職場生産点における闘いだが、この現場の団結力の基盤そのものを、徹底的な競争と分断の制度化によって解体することが、郵政資本当局の狙いだ。
「新人事・給与制度」は、「頑張ったものが報われる賃金制度」などと称する典型的な成果主義のスローガンで飾られているが、その内実はすさまじい賃金削減だ。「基本給3割カット」は郵政グループ全体で4000億円(毎年)、郵便事業会社だけで1800億円にも達する。グループ全体の純利益が4000億円を超え、民営化から3年間の郵便事業会社の営業利益が平均で600億円を超える事業体として度はずれた賃下げだ。
すでに郵政資本は、JPEX計画での失策と犯罪(後述)でつくった1000億円規模の「営業赤字」(事業会社)を口実に「郵政大リストラ」と称する非正規職の大量雇い止めを強行し、さらに1150億円(グループ全体)もの大幅ボーナスカットを2年連続で強行した。実はこれだけで巨額の「赤字」は解消している。その上に上記の巨額の賃下げを永続化させる計画なのだ。
JP労組本部は「3割カットを2割にする交渉中」とか「3年間の激変緩和措置」とか、はたまた「新制度は人件費削減を意図したものではない」などと、愚にもつかない弁明に躍起だが、破廉恥というほかない。
そしてこの新人事・給与制度の決定的なねらいは、「役割成果給」と称する成果主義賃金の導入にある。あらゆる業務項目が当局の一方的な「評価」の対象となり、この「評価」が個別の賃金に反映する。しかもJP労組本部が要求した「絶対評価」(各労働者の能力の「絶対値」をA、B、C評価)は当局に一蹴され、「相対評価」を通告されて本部はまともに反論もしていない。
相対評価とは、本人の能力や実績に関係なく職場内で「出来る者」と「出来ない者」、「組織に貢献する者」と「貢献しない者」を相対的に分類し評価するという意味だ。職場の仲間全員が互いに競争相手になる。「自主的」に労働量を増やす「チャレンジ精神」も評価基準だ。こうした評価が全部「成果給」のプラス・マイナスに反映する。当局の資料によれば、成果給のプラス分を受け取れる労働者は全体の2割にすぎない。
問題はさらにある。この成果主義による分断を最大限有効にするための「小集団活動」と「班単位の損益責任」制度だ。班(5、6人から10人程度)という現場の最小単位の損益が数字で表され、これが各班ごとの「責任制」になる。そしてその収益の多寡が賃金に反映される。班員を競わせ、班同士を競わせるのだ。「班長(現場労働者)の権限を強める」と称して、班長に「班長手当」付の指揮・命令権を与えてマル生分子(管理者の手先)を育てる仕組みも導入される。
この小集団活動は、すでに民間大資本で導入され、御用労組の現場執行部が公然と労働代官の役割を担い、すさまじい賃下げと労働強化のテコとなっている現実がある。班の「収益」が上がらなければ班員が「責任をもって」カバーしなければ賃金が削られるからだ。
もし仮に、このような賃金制度が音もなく通された場合、現場労働者の団結と相互の信頼関係がどれほど傷つけられるかは議論の余地もない。これは労働組合の存亡のかかった攻防なのである。
そもそも雇い止めや賃下げの「郵政大リストラ」なるものが、「事業危機」への対応として語られること自体がまったくもって本末転倒だ。「1000億の赤字」を出して民営化を破綻させた最大の要因はJPEX計画の破綻だが、事業計画それ自体が新旧経営陣、とくに西川善文前社長らの特別背任行為だったことが政府第3者委員会の調査(刑事訴追しないとの不可解な確認)で判明している。ペリカン便とゆうパックの合併・子会社化が事業として成り立たないとの試算が出たのに、「民営化を後戻りさせないために」、すなわち郵貯・簡保の300兆円もの金融利権を私物化(株式上場!)するために「事業収支予測」をねつ造してまで計画を強行したのだ。「株式上場」で大もうけするために、小包みや集配部門全体を“計画倒産”で切り捨てる計画だったのだ。
これは純然たる刑事犯罪であり、本来なら西川はじめ責任者は全員刑務所行きだ。民事訴訟(株主代表訴訟)になれば、新旧経営陣の役員報酬の全額返上は当たり前で、損失賠償(役員個人の責任が問われる)も発生する。そして民営化を強行した政府も、100%株主として「赤字」に全面的な責任を負う立場だ。
「経営陣と政府は赤字の全責任を取れ!」という現場の要求はまったく正当なのだ。抽象的な責任問題ではなく、日帝ブルジョアジー中枢と郵政資本が人民の資産を文字通り略奪した事件なのだ。これが「生産性向上」綱領を採用させた大御用組合の育成とならぶ、郵政民営化のもうひとつの正体だった。
マスコミでは「郵政の赤字」は事実だからリストラはやむを得ないとの論調が支配している。しかしこれ自体がウソなのだ。経営陣による略奪行為が、「事業再生」や「郵政リストラ」問題にすり替えられ、現場労働者をいかに犠牲にするかの問題として扱われること自体が、まったくもって論外中の論外なのである。「赤字の責任は一切現場にはない!」と郵政労働者の怒りが爆発していることは掛け値なしに正当なのだ。
小泉政権の郵政民営化は、国鉄分割・民営化に続いて労働者と労働組合の抵抗力を解体する新自由主義攻撃のもうひとつの柱だった。一握りの金融資本と巨大企業が利益を独占し、非正規職化(郵便事業会社の6割を超えた)による身分保障のはく奪をテコに、現場労働者の賃金と労働条件は劇的に削られてきた。
これを保障したのが連合・JP労組本部など大御用労組指導部の支配だ。彼らが、かのJPEX計画を積極推進した裏切りを現場労働者は熟知している。経営陣の犯罪行為を告発するどころかそれを隠し、現場を黙らせることで労働貴族としての権益を守った。目の前で大量に首を切られる非正規職の仲間たちの現状に沈黙しながら、彼らの年収は会社役員なみの3000万円を超えているのだ。
しかし、郵政資本のあまりに理不尽な犯罪行為の犠牲にされている非正規職の仲間たちを先頭に、現場労働者の怒りは充満している。とりわけ今や郵便配達現場の大半を支えている非正規職への大量雇い止めの理不尽さだ。彼らこそ、民営化による過酷な労働現場を、身分保障のはく奪と過酷な低賃金で支えてきた仲間たちだ。その彼らが真っ先に「赤字」の責任を負わされて首を切られている現実は、とうてい許されない問題だ。
現場労働者の反乱は不可避だ。そして問われているのは闘う労働組合の復権と団結だ。24万人の多数派を組織し、郵政大リストラの先兵となっているJP労組本部の支配の実態は空洞化している。現場労働者はもはや誰一人として彼らを支持していない。郵政非正規ユニオンの仲間たちの渾身(こんしん)の決起に連帯し、職場生産点から郵政労働運動全体の革命的転換の拠点をつくり出す闘いの機は熟している。これは郵政労働運動の垣根を越え、国鉄をはじめとする全産業労働者の闘いと結んで、日帝ブルジョアジーの民営化と新自由主義攻撃の根幹を揺るがす闘いだ。
小泉政権による郵政民営化が破綻したことは、民主党の「郵政改革法案」が自公を籠絡(ろうらく)した内容(持株会社=日本郵政への3分の1の政府関与を残し、郵貯銀行と簡保の完全民営化=100%上場はしない)で決着したことで決定的となった。しかし、その顛末(てんまつ)が「事業危機」ゆえのリストラを競い合うとは許し難い本末転倒なのだ。小泉派の残党がしがみつく完全民営化(100%上場)であれ、民主・公明主導の3分の2以下の上場であれ、株式上場が具体的に始まり「株価」が経営上の問題となれば、現場へのリストラ圧力は猛烈に強まる。それ故に、郵政資本は今回の「新人事・給与制度」で大幅賃下げを永続化させ、現場労働者の団結と抵抗力を徹底的に分断・破壊する成果主義賃金の導入に決定的な重きを置いているのである。
6月JP労組全国大会に向かって、正規・非正規職の分断をのりこえる郵政労働者の総決起をかちとり、新人事・給与制度を葬り去ろう! この闘いを通して階級的労働運動の職場支配権を奪還し、JP労組本部打倒・非正規労働撤廃へ本格的反撃の突破口を開こう!
全面外注化を打ち破ろう! 新自由主義との対決⑥
出向・転籍強要する外注化
国鉄分割・民営化以降、本人同意のない強制出向が横行
外注化は労働者に対する出向・転籍の強要を伴うのを常とする。JR東日本が行おうとしている業務の外注化も同様だ。外注先にはもともと、受託した業務を行える技術力も経験もない。そうした会社に業務を委託しようとすれば、これまでその業務を行っ・・・
外注化は労働者に対する出向・転籍の強要を伴うのを常とする。JR東日本が行おうとしている業務の外注化も同様だ。外注先にはもともと、受託した業務を行える技術力も経験もない。そうした会社に業務を委託しようとすれば、これまでその業務を行っていた経験豊かな労働者を受託先企業に出向させるか転籍させる以外に方法はない。
そもそも、独立して業務を行う技術力のない会社に業務を請け負わせること自体が偽装請負だ。
01年以降の設備部門の外注化では、JR社員2500人が関連会社に出向に出された。JRがたくらむ検修部門の外注化では、1500人の出向が予定されている。
こうして資本は、労働者を出向・転籍という形で意のままに動かそうとする。だが、そこに外注化攻撃の弱点もある。
本来、労働契約は、労働者が資本に労働力を提供するのと引き換えに、賃金を得るという契約だ。労働者は、労働契約を結んだ資本のもとで働くことを約束したのであって、それ以外の資本のもとで働かなければならない義務など負わない。
ところが出向は、労働者の籍は元の会社にとどめたまま、実際の労働は他の企業で行うというものだ。これが当たり前のように行われている現実は絶対におかしい。こんなことが無制限に行われれば、労働力を資本の間で好き勝手に転売することも許される。それはもやは人身売買と異ならない。「奴隷労働の禁止」「自由意思による契約」というブルジョア社会の建前は、建前としても破壊される。新自由主義がもたらしたのは、まさにそうした事態だ。
労働者の同意がなければ出向を命じることはできない。これが原則だ。しかし、この原則はほとんど無視されている。
74−75年恐慌後、資本は「減量経営」を叫び、大手民間資本を中心に出向が広がった。さらに国鉄分割・民営化以降、本人同意のない強制出向が横行するようになった。
この現実をつくりだしたのは、JR資本とJR総連カクマルだ。
国鉄分割・民営化を前に、動労カクマルは当局への忠誠を示すため、「余剰人員対策」と呼ばれた出向に応じることを傘下の組合員に強制した。国鉄分割・民営化後は、「国鉄改革に汗を流さなかった者は許せない」と叫んで、国労組合員を出向に出すようJR資本を突き上げた。
国鉄分割・民営化直後の国労は、革同が支配する西日本などを除き、まだJRとの出向協定を結んでいなかった。だが、JR総連カクマルにそそのかされたJR資本は、本人同意も労組との協約もないまま、国労組合員を自動車会社などへの強制出向に駆り立てた。
司法もこれに追随した。それ以降、JRに限らずあらゆる産別をめぐって、本人同意がなくても出向を命じることができるという反動判決が相次いだ。その際、労組が資本との労働協約で出向を認めていることが最大の口実に使われた。しかも許し難いことに、多数派労組の結んだ協約は職場全体を拘束するとした判決さえある。
だがそれは、資本と国家権力の出向拒否闘争への恐怖の現れだ。労組幹部を裏切らせ、労働者を分断しなければ資本の攻撃は貫徹できない。資本は、出向に対する本格的な集団的抵抗を鎮圧した歴史的経験を持ってはいないのだ。
資本は派遣労働に対するさまざまな制約を免れるために、「偽装出向」という手段をとることもある。06年9月、日野自動車は人材派遣会社から労働者1100人を「出向」という形で受け入れていたことが発覚し、労働局から是正指導を受けた。実質的には派遣なのに、出向という形を取ることによって、派遣の受け入れ期間制限を免れていたのだ。
松下プラズマディスプレイは、偽装請負を摘発されて、雇用形態を派遣に変えた後、再び請負契約に切り換えた。請負先に200人規模の自社社員を出向させ、その社員が請負先の労働者を指揮命令すれば偽装請負にはならないと居直ったのだ。これも違法行為として労働局から指導されたが、このやり方が否定されたら、あらゆる産業で外注化は成り立たない。だから資本は、偽装請負という概念そのものをなくせと叫び立てている。
転籍の場合、労働者は元の会社の籍を失い、新たな会社に雇用される。これは、本人の同意が絶対的な条件だ。労働者本人に変わって労働契約を結ぶことなど、誰にも許されないからだ。
しかし資本は、事実上の転籍強要を「労働者本人の合意」という形を取りながら行うことを常とする。これまで労働者が担ってきた業務を、分社化や外注化によって「別会社」に移管し、今までの仕事がしたければ「別会社」に転籍しろ、と強いる手法だ。
NTTでは、こうした攻撃が大規模に行われた。NTTの固定電話事業はNTT東日本・NTT西日本・NTTコムに3分割され、他の部門は347社もの子会社に細分化された。これまで行っていた業務はNTT本体には残されず、多くの労働者はやむなく子会社への転籍に応じざるを得なかった。子会社の賃金は従来の7割にされた。
こうした攻撃はすべて、労働組合が分社化・外注化を容認したことによって成り立っている。労働者が団結して闘わなければ、すべては「本人も合意した」こととして容認されてしまうのだ。
検修業務外注化を阻止した動労千葉の闘いは、この現実を覆す突破口を開けた。労働者が団結して外注化される業務に就くことを拒んだ時、資本は打つ手を失ったのだ。6・10国鉄集会を成功させ、新自由主義の基軸的攻撃としてある外注化を阻もう。
(長沢典久)
(シリーズおわり)
2012年4月16日発行 第2532号
【要項】 尼崎事故弾劾 4・21全国総決起集会
尼崎事故弾劾 4・21全国総決起集会●尼崎事故弾劾! 反合理化・運転保安確立!●外注化阻止・非正規職撤廃! 国鉄1047名解雇撤回!●国鉄闘争全国運動で労働運動をよみがえらせよう!4月21日(土)午後1時 JR尼崎駅北口広場よびかけ 国鉄・・・
JR大再編情勢に切り込む4〜6月国鉄決戦に立とう
6・10集会の圧倒的成功に総力を
革共同国鉄委員会
(写真 国鉄分割・民営化25周年に全国で4・1対JR行動。1047名解雇撤回、外注化阻止・非正規職撤廃の訴えに、多くの青年が署名に応じた【新宿駅南口】) 全国で闘われた4・1対JR行動は、国鉄決戦を軸とする民営化・・・
(写真 国鉄分割・民営化25周年に全国で4・1対JR行動。1047名解雇撤回、外注化阻止・非正規職撤廃の訴えに、多くの青年が署名に応じた【新宿駅南口】)
全国で闘われた4・1対JR行動は、国鉄決戦を軸とする民営化・外注化阻止、非正規職撤廃、反失業闘争を集大成し、6月10日の国鉄闘争全国運動集会の歴史的成功に向けての第一歩となった。JR東日本の検修外注化を阻止した国鉄決戦の一層の発展は、非正規職化の攻撃にさらされ、半失業状態にたたき込まれた膨大な青年労働者たちに希望を与え、確実な道しるべになる。そこに6・10集会の決定的な意義がある。階級的労働運動再生の闘いの先頭に国鉄労働者が立とう。
2010年の4・9政治和解から2年を経て、日本の労働運動は大きく様変わりした。
福島県教組と国労郡山工場支部、福島の女性たちの踏ん張りを先頭にかちとられた3・11福島県民大集会の圧倒的な成功は、国鉄闘争と反原発闘争が完全に一体であることを突き出した。これは、朽ち果てた新自由主義に最後のとどめを刺す決定的な闘いだ。
3・11集会は「復興」を掲げた反原発闘争の圧殺を許すのか否かの決戦だった。福島県民には高放射能、低線量被曝、内部被曝の危険が激しく襲いかかる一方で、放射能被害を語ることさえタブー視される耐え難い現実がつくり出されている。これを突き破る労働者階級人民の決起が始まったのだ。福島の怒りは根源的であり、それは体制内派の枠をぶち破るものとして噴出した。
これとともに、労働運動の主導権を誰が握るのかの大党派闘争も開始された。国鉄決戦は、3・11の大高揚に引き寄せられたJR総連カクマルや国労本部などとの激突過程に入ったのだ。
反原発は今や労働運動の中心的課題だ。原発を巡ってどういう態度をとるのかが、労働組合内部の権力闘争として闘われている。反原発は、体制打倒の階級的立場がない限り貫けない。
JRは野田政権や東京電力と一体化し、原発事故「収束」を演出するために、労働者に被曝労働を強いて放射能汚染地域での列車運行を強行している。これと徹底的に対決し、被曝労働拒否を労働組合運動そのものとして闘っている動労水戸や国労郡山工場支部の闘争は、青年労働者を吸引する深く大きな力を持っている。
JR東日本がたくらんだ検修業務外注化の4月1日実施は、動労千葉の組織を挙げた徹底抗戦によって阻まれた。
この闘いは、東労組と国労エリア本部が「妥結」しても、現場では外注先と委託契約が結べない状況をつくり出し、JR東日本の全管内で検修外注化を止めたのだ。
外注化阻止闘争は、労働者の非正規職化に立ち向かい、仲間と後輩に労働現場を残すという階級の利害をかけた闘いだ。動労千葉は、10年に及ぶ外注化阻止の闘いの上に、平成採用の青年労働者を組織する組織戦に勝利した。さらに、偽装請負徹底追及をも駆使し、この地平を切り開いた。
その根底には、安全を武器に鉄道労働者の誇りと共同性・団結を取り戻す反合理化・運転保安闘争路線の実践がある。外注化を阻止した3〜4月国鉄決戦は、全産別で新自由主義と外注化を逆包囲する労働組合運動の発展の可能性を示した。
日本における新自由主義は、87年の国鉄分割・民営化から始まった。JR資本はJR総連カクマルとの癒着・結託体制を形成し、「労働組合の合意」という形をとって外注化攻撃を進めてきた。この中で国労本部も資本の攻撃に屈し、00年の4党合意から02年の国労5・27臨大闘争弾圧を経て、10年の4・9政治和解に行き着いた。
国鉄闘争全国運動は、この攻撃の総体と対決し、それを覆す闘いだ。新自由主義の攻撃の軸をなす外注化は、労働組合の体制内幹部が手先とならなければ貫徹できない。だからこそ4・9政治和解を打ち破って国鉄闘争全国運動が継続されたことが決定的なのだ。
労働運動の主導権を巡る闘いこそ、新自由主義を覆す決戦場だ。
国鉄決戦は再び階級攻防の焦点にせり上がっている。
大阪市長の橋下と維新の会は、公務員労働者を全員解雇する攻撃に乗り出してきた。大阪府の改悪分限条例は、自治体業務を民営化する場合、職員に業務の譲渡・移管先での就職の機会さえ与えれば、分限免職できると規定した。国鉄分割・民営化時の国鉄清算事業団におけるペテン的な「再就職措置」のようなことさえせず、公務員労働者をどしどし首にするというのだ。
こうした攻撃が始まる中で、国鉄闘争全国運動が「国鉄闘争の火を消すな」と1047名解雇撤回闘争を貫いていることは決定的な意味を持つ。
JRを巡っても、さらなる決戦局面に突入した。JR東日本は、検修業務の外注化を阻止されながらも、駅業務の全面外注化に乗り出している。JRは駅業務外注化の提案理由として、「駅業務7000人の国鉄採の受け皿づくり」を挙げた。数年後に大量退職期を迎える国鉄採用の労働者をエルダー社員制度で関連会社に出向させ、外注化をさらに推進しようというのだ。こうしてJRは国鉄採と平成採の分断を図っている。
これは同時に、近い将来、駅→車掌→運転士という「昇進サイクル」が閉ざされ、運転・車掌業務の全面外注化が狙われているということだ。
JR東日本はまた、駅で働く契約社員(グリーンスタッフ=GS)約150人の雇い止めをこの3月に強行した。8月には、さらに150人の雇い止めがたくらまれている。その一方でJRは、今年度のGSの新規募集を大々的に打ち出した。こんなことが許せるか!
JRは、雇い止めにされたGSの一部を、外注先の「環境アクセス」で再雇用すると言う。それは、GSをさらなる低賃金・不安定雇用にたたき込みつつ、外注化のテコとして利用するということだ。運転士を駅業務にたらい回しにする「ライフサイクル」とあいまって、鉄道業務の丸ごと外注化(フルアウトソーシング)に向けての巨大な歯車が回り出したのだ。
3月17日、JR東日本はダイヤ改定に際し、運転区所の統廃合を強行した。常磐線の松戸運転区と松戸車掌区が廃止され、我孫子運輸区・綾瀬運輸区が新設された。千葉支社管内では、動労千葉の闘いにより佐倉運輸区の新設は5月にずれ込んだものの、JRはこれを動労千葉の組織破壊攻撃に徹底的に使い切ろうとしている。動労千葉は、「佐倉運輸区を最強の支部にする」と宣言し、この攻撃との全力対決に突入した。
JR貨物は3月7日、「経営自立計画」を提示した。その内容は、鉄道事業の人員を4700人に減らし、駅・運転・検修部門の徹底的な合理化とコスト削減を強行するというものだ。JR貨物は、これにより2018年度に株式上場可能な利益水準(経常利益100億円以上)を達成するとうそぶいている。その増収プランの中心にあるのが、瓦礫(がれき)輸送だ。まさにJR資本は、野田政権と経団連が進める原発再稼働と「震災復興キャンペーン」の前面に立っている。
JR東日本は4月、新人事・賃金制度の導入を強行した。これにより賃金表は廃止された。これは青年を始め全労働者から団結を奪う攻撃だ。他方、主幹職、主務職、技術専任職が新設される。主務職導入の狙いは、助役試験に合格しながら助役に発令されていない8000人の「見なし合格者」の救済=買収だ。新制度では、主務職以上のほぼ全員に管理手当が支給される。
JR東日本が新人事・賃金制度の導入を急いだ背景には、労務政策の根本的な転換がある。分割・民営化以来、25年にわたり労務政策を東労組に丸投げしてきた結果、フォアマン(中間職制)による職場支配は破綻をきたした。そのことを象徴的に示したのが、京葉車両センターでの「1日勤」外注化を巡って起きた事態だ。外注業務に就く者はカクマル分子と助役以外に1人もいないという現実は、資本の労務支配の空洞化を示して余りある。
その取り戻しをかけて、JRは資本による職場支配を立て直そうと必死なのだ。昨年秋からJR東日本は、「ローカルルール」と呼ばれる東労組優遇策の是正に手を着けてきた。
JR東日本は、小集団活動室を組合事務所化する東労組の行動を一貫して容認し、作業ダイヤ、勤務確定、配転、昇格・昇進試験などで東労組を優遇するなど、カクマルとの癒着・結託を続けてきた。合理化においても、東労組と事前の大筋合意の後に国労や動労総連合に対して提示することが常だった。
だが、JR東日本は、10年12月の松崎明の死と今年2月の浦和電車区事件最高裁決定を機に、こうしたあり方を全面転換しようと狙っている。
世界大恐慌下、4・9政治和解を転機に体制内労働運動幹部の転向は一気に進んでいる。この中でわれわれは国鉄闘争全国運動を基軸に、闘う労働運動をよみがえらせようと闘ってきた。
ここでわれわれが直面している課題は、「個人として闘う」ことから「職場全体を組織して闘う」ことへの転換だ。そこには確かに困難がある。しかし、まず自分自身が核となって資本・当局と対決し、闘いの正義性と方向性を職場の仲間に身をもって示すことなしには、何事も始まらない。職場全体を団結させ、資本・当局への怒りを共有して行動する取り組みが、目的意識的に積み上げられなければならないのだ。
そのためには第一に、資本・当局に対する批判とブルジョアジー全体に対する批判を結合させた宣伝・扇動を展開し、第二に、職場交渉や抗議声明の作成・学習会など、誰でも参加できる行動方針の設定と組織化が必要である。第三に、こうした取り組みの中で中心的活動家となる対象者を選定して国鉄闘争全国運動や「共に闘う国労の会」ヘの組織化を進め、第四に、その全体を持続的・系統的に続けることによって仲間の信頼をかちとり、職場権力を確立しなければならない。第五に、その全体を通して、われわれの主張と行動方針に、階級的正義を貫くことである。
国鉄闘争全国運動の一環としての「共に闘う国労の会」は、国労原告団物販の闘いや、JR資本と対決しての尼崎・羽越線・伯備線事故弾劾闘争を全力で闘ってきた。米子地本の組合員による後藤総合車両所の労災死亡事故弾劾・偽装請負告発の闘いは、吹田工場所長に栄転した当時の後藤総合車両所所長とJR西日本が書類送検されるという事態をつくり出した。JR西日本の事故責任がまたも問われたのだ。
また、鉄道運輸機構訴訟、国労闘争団組合員籍奪還訴訟、国労5・27臨大闘争弾圧裁判上告審闘争、国労バッジ訴訟などは、国労本部と非和解的に対立する闘いだ。
われわれが国労本部に取って代わる主流派の位置を確立するためには、これらの闘いを組織戦を目的意識的に貫くものとして闘うことが必要なのである。
青年労働者の組織化が勝利の鍵だ。この課題を据えれば据えるほど、「本当に勝てるのか。協会派・革同を圧倒し、カクマルを打倒できる組織なのか」が問われるのである。つまり、われわれ自身の労働組合的力量がトータルに問われるということだ。4・9という大反動の中で、ごまかしは一切通用しない。
他方で、JR大再編情勢は始まっている。JR総連からの青年の離反も至る所で起きている。東労組カクマルは、自分のファシスト的権益を巡って「抵抗」や「順法闘争」を叫ぶことはあっても、組合員と青年労働者の階級的利益は平然と資本に売り渡す存在だ。これに怒る青年の組織化こそ、JR体制を打倒する根源的力だ。青年が階級的労働運動に圧倒的に結集すれば、国労を連合化するという国労本部の思惑も根本から吹き飛ぶ。
決戦場はあくまで職場にある。外注化が生み出した下請け・孫請け構造の中で事故は続発している。偽装請負と資本の事故責任を追及する闘い、非正規職の雇い止めを許さない闘い、被曝労働拒否の闘いなど、課題は山積している。その一つひとつに挑戦し、職場フラクションを打ち固め、細胞建設と一体となって国鉄決戦を推進しよう。
職場支配権の掌握へ執念を燃やし、JR大再編情勢のただ中の4〜6月国鉄決戦に突撃しよう!
改定派遣法の成立弾劾
非正規職撤廃闘争で反撃へ
改定労働者派遣法が3月28日、参院本会議で成立した。この改定派遣法は、新自由主義による非正規職化の攻撃をとことん促進するものだ。この攻撃と徹底的に対決し、職場から外注化阻止・非正規職撤廃の闘いを巻き起こそう。 成立した改定派遣法は、当初案・・・
改定派遣法の成立に際し、連合の南雲弘行事務局長は、「現行派遣法を労働者保護に向けて一歩でも二歩でも前進させるもの」「非正規労働者の権利保護に資する内容となっている」という談話を出して絶賛した。
だが、改定派遣法が、経団連の狙う9割非正規職化の決定的武器として使われることは明白だ。その最先端に、大阪市長・橋下による公務員全員解雇の攻撃がある。
だが、労働者階級の反撃は外注化を阻止した動労千葉の闘いを先頭に始まっている。6・10国鉄集会を非正規職撤廃の大闘争として打ち抜こう。
全面外注化を打ち破ろう! 新自由主義との対決⑤
雇用責任とらぬ「偽装請負」
請負で直接指揮命令は違法 外注化阻止へ告発・弾劾を
外注化阻止・偽装請負弾劾は、新自由主義との闘いの最大の環をなす。 偽装請負とは、契約の上は「請負」という形を取っているが、その実態は、請負業者の労働者を発注企業の管理下に常駐させ、発注企業の指揮命令のもとに業務をさせる行為を指・・・
外注化阻止・偽装請負弾劾は、新自由主義との闘いの最大の環をなす。
偽装請負とは、契約の上は「請負」という形を取っているが、その実態は、請負業者の労働者を発注企業の管理下に常駐させ、発注企業の指揮命令のもとに業務をさせる行為を指す。
「請負」と「労働者派遣」の違いは何か。「請負契約」では請負業者が発注企業から「仕事の完成」を約束し、その「成果」に発注主が報酬を支払う。「労働者派遣契約」では派遣業者が発注企業に労働者を派遣し、その派遣労働者に対し発注企業が直接に指揮命令して仕事を行う。報酬も派遣労働者が提供した時間に応じて支払う。
「請負」では、発注企業は請負業者の労働者に対して直接に指揮命令はできない。それに対して「労働者派遣」は発注企業に派遣された労働者に直接指揮命令ができる。
「偽装請負」とは、契約上は「請負契約」となっているのに、発注企業が請負業者の労働者に対して直接指揮命令を行うケースを指す。もちろん違法だ。
そもそも職業安定法は、自らの労働者を他人に派遣し、他人の指揮命令のもとに使用させることを「労働者供給事業」と定義して原則禁止している。労働基準法第6条も「何人も、法律に基づいて許される場合の外、業として他人の就業に介入して利益を得てはならない」とし、間接雇用の禁止(雇用責任の明確化)や中間搾取の禁止を厳しく規定している。
しかし実際には、民法で規定されている請負契約を悪用し、請負業者が「仕事の完成」を契約しているが、実際のところは、自らの労働者を発注企業の指揮命令下で働かせる「偽装請負」は昔からあった。民法の規定なので請負を管轄する役所はあいまいだった。
偽装請負をめぐる状況は80年に転換する。経済成長の終わりと円高不況などを背景に「偽装請負」が野放図に拡大し、劣悪な労働環境が問題になった。労働省(現厚生労働省)もなんらかの対策が迫られていた。
ここで労働省は二つの「対策」をとった。
ひとつは85年に労働者派遣法を制定して違法だった労働者供給事業を合法化したことだ。
もうひとつが翌86年に出した「労働省告示第37号」だ。〈派遣>を合法化することと併せて〈派遣>と〈請負>の区別を明確化したものだ。この基準は現在も有効であり、〈労働者派遣事業>と〈請負事業>の区分の方法を示している。
請負事業の要件について、告示は主に次の2点を挙げている。①請負業者は、自ら雇用する労働者を、自らの指揮命令のもとに直接使用すること——具体的には〈業務上の指示や労働時間等の管理は請負業者が自ら行う>〈労働者の配置や服務規程も請負業者が自ら定め、管理する>こと。②請負業者は、自ら請け負った業務を、自ら独立して処理すること——具体的には〈業務処理のための費用は自ら調達し自ら使用する>〈業務の処理について法律上の責任を自ら負う>〈単に肉体労働を提供するものではない>ことだ。
ポイントは、請負業者が雇用する労働者に対する指揮命令権をどちらがもっているかである。告示は、形式的に請負契約であっても、発注企業が指揮命令権を持つ場合は派遣事業だとしている。すなわち偽装請負だ。
逆に言えば、請負契約の場合は、発注企業は請負業者の労働者に直接の指揮命令は絶対にできない。直接指揮命令をした場合は労働者派遣法や職業安定法の違反となる。
いずれにせよ、労働者派遣という形をとらない限り、発注企業は別の企業の労働者に対して直接の指揮命令はできない。
通常、労働者は労基法や労働安全衛生法で守られている(はずだ)。法律によって企業は〈正当・合理的な理由なしに解雇できない>〈作業に応じて労働者に健康診断を受けさせる>〈職場に安全管理の責任者を置く>〈従業員に社会保険に加入させる>などの義務を負う。労働者派遣の場合も、派遣労働者の身分や労働条件に関して派遣先・派遣元の双方に一定の〈労働関係・雇用関係>があり労働法のさまざまな制約を受ける。
だが、請負契約は発注企業と受注業者との民法上の契約であるため、発注企業と請負労働者との〈労働関係・雇用関係>は「蒸発」。労基法の規制は無視され、発注企業は請負労働者の身分や労働条件にほとんど注意を払わないで済む。
従来の下請けならば、自前の工場で製品をつくり発注先に納める。しかし、偽装請負の場合は自前の設備など不要だ。請負業者は人を集め、発注企業に送り込むだけ。請負労働者は、発注企業の指揮命令のもとで働く。つまり、実態は労働者派遣そのものなのに、請負契約を装っているので労働法の制約を丸ごと無視するのだ。
派遣労働者の場合、一定の年限が来れば直接雇用の申し込み義務が生ずる。だが、請負を装っているのでこれもやらない。仕事がなくなれば請負契約を打ち切って労働者を簡単にクビにする。不必要な労働者を名指しでクビにする指名解雇も簡単だ。健康管理や安全管理も請負会社に丸投げ、労災事故が起きても請負会社に処理させる。
偽装請負とは、生産量に合わせて労働者を増減させ、労働法もオール無視で、一切の雇用責任から逃れ、労働コストを引き下げるために、ただひたすら低賃金で労働者をこき使う最悪の雇用の仕組みなのだ。だから、業務外注化は不可避的に偽装請負の蔓延(まんえん)を生む。
この十数年、資本は新自由主義の柱として偽装請負を全面化することで延命してきた。大恐慌の深まりの中で、今や公然と偽装請負合法化を要求している。偽装請負は資本の弱点だ。偽装請負告発を武器に外注化・民営化と闘う労働運動をつくりだそう。
(江崎祐人)
大阪・教育2条例と徹底対決を
橋下による教育の民営化と全員解雇攻撃を打ち破ろう
革共同教育労働者委員会
3月23日、大阪府議会で教育2条例(教育行政基本条例、府立学校条例)、職員基本条例、関係条例整備条例の4条例が可決・成立した。市議会では「君が代」起立・斉唱条例が成立したが、教育2条例・職員基本条例は継続審議となり、5月市議会で修正協議が・・・
教育行政基本条例と府立学校条例は、教育の「独立性・政治的中立性」、教育委員会の「指導助言原則」など戦後教育行政の理念を跡形もなく一掃し、市場・競争原理と強権的官僚統制が一体化した新自由主義の教育管理システムを目指すものだ。知事−教育委員会−校長−教職員の上命下服の目標管理システムを構築し、人事評価と処分・免職の脅しで教育労働者を分断し競争させ支配しようとしている。
首長は、教育目標を含む教育振興計画の策定を主導し、目標達成に努めない教育委員には罷免権を行使する。校長を公募制・任期制にして、首長に忠誠を誓わせる。教育委員会は基本計画に基づく学校運営指針を定め、校長に指示し、校長は指針を踏まえて教育目標を含む学校経営計画を定める。教職員は、評価・育成システムにより校長の学校経営計画に沿った個人目標を設定させられ、その達成度で校長が教職員を評価する。教職員にも適用される分限条例は、2年連続D評価で分限免職と定める。
両条例には、いわゆる「指導力不足教員」に対する「改善研修」「免職等の措置」がことさらに書き込まれ、校長の意向で選ばれる保護者からなる学校協議会に、教員の授業を調査し「指導力不足教員」申請の意見を述べる権限を与えている。
職員基本条例では、職務命令への服従を「倫理原則」にまで祭り上げ、同一の職務命令違反3回で分限免職と規定していいる。職務命令違反に対しては指導研修を行い、懲戒条例は、「非違行為を反省させ、今後行わないことを誓約させる」とする。
昨年6月に「君が代」起立・斉唱条例を先行して成立させ、不起立教員の処分条例として教育基本条例案が策定された経緯は、「君が代」を踏み絵とする闘う教育労働者の排除が労組破壊と職場支配権解体の突破口として位置づけられていることを示すものだ。
こうした目標管理と命令服従のシステムを通じて推進しようとしているのが、学校間の学力向上競争であり、これをテコとした統廃合・民営化である。
府立学校条例は高校の学区を廃止し、3年連続して定員割れした学校を再編整備の対象とするとしている。維新案に明記されていたように、「再編整備」とは「統廃合」と「学校法人化」であり、いずれの場合にも、地公法28条1項4号の「廃職又は過員による分限免職」が発動される。分限条例によれば、統廃合の場合には校長の評価で対象者が選定され、公設民営化の場合には全員免職の上、譲渡・移管先による選別が行われることになる。
橋下は大阪府知事時代には、私立高校への助成を3割カットする一方、国から支給される私学の就学支援金に上乗せする形で年収610万円以下の家庭は授業料負担をゼロにする「私学無償化」を導入した(朝鮮高級学校は除外)。私学助成の配分基準も、集めた生徒の人数分だけ補助金を出す仕組みに変更した。
これによって、公立私立全体の生徒獲得競争が一挙に激化した。私立高では収容人員を無視して生徒を詰め込み、非正規職教員を増やして人件費削減に走った。府立高は160校中49校が定員割れする事態となり、高校入学者の公私比率は10年度の73対27から11年度68対32へと劇的に変化した。保護者からは歓迎の声も高かった「私学無償化」だが、これは事実上のバウチャー(クーポン券)制度の導入だった。
橋下は大阪市では、小中学校の統廃合・民営化を進めようとしている。市の戦略会議は、3万8千人いる職員を4年間で半分の1万9千人にする方針を決定、地下鉄・市バス、病院、水道・下水道、ごみ収集・焼却、保育園・幼稚園を民営化の対象にあげている。市立小学校は、全297校の3分の1にあたる101校を14年度末をメドに統廃合する再編プランが打ち出されている。橋下が「保護者の選別にさらして自然に統廃合を促す手法」と露骨に言うように、学校選択制の導入と学力テストの学校別結果の公表がそのテコとして位置づけられている。
橋下は府立高校10校の「進学指導特色校」化、旧「同和推進校」の小中一貫「スーパー特進校」化など、「グローバル人材育成」のためのエリート教育に予算を集中する一方、学力テストの成績で学校を序列化し、困難校から廃校・民営化していこうとしている。貧困や差別ゆえの低学力を教員の資質や指導力の問題にすり替え、公教育や教職員組合をバッシングするのはそのための手口なのだ。維新の会の条例案の作成者と言われる坂井大阪市議は「私は格差を生んでいいと思っている。まずは格差を受け入れてでも、秀でた者を育てる必要がある」とあけすけに狙いを語っていた。教育2条例は、1%が肥え太るために99%を切り捨てる攻撃だ。
02年にブッシュ政権は、全米の小中学生に数学と国語の一斉テストを義務づけ、成績の改善しない学校に教員入れ替え、廃校、民営化などの制裁措置を科す落ちこぼれゼロ法(NCLB法)を制定した。これにより教育活動はテストのための教育に変質し、学校の成績を上げるために不正が横行し、名前とは裏腹に貧困家庭やマイノリティの子どもたちが排除されていった。ニューヨーク市では1750校中150校が廃校になり、教職員の4分の3が強制配転や激務によるうつで退職に追い込まれた。
就任当初は法改正を公約していたオバマ政権だったが、今では生徒の成績の給与反映や廃校・民営化の拡大を連邦資金を餌に州政府に競わせている。民間主体が行政当局と契約を結んで公費で運営するチャータースクールが激増し、優遇税制も受けられるとあって、学校が金融機関の「優良」な投資先と化している。
教育労働者は解雇され、貧困家庭の子どもたちは公教育から排除され、軍に勧誘されてアフガニスタン・イラクに送られ、教育ビジネスだけが繁盛する。これがNCLB法の帰結だった。それは「政策の失敗」というよりも、これこそが、もはや社会を社会として成り立たせることもできなくなった最末期の資本主義としての新自由主義の本質と言うべきだ。今こそ労働組合が社会の根底的変革の主体として登場する時だ。
新自由主義の極致と言うべき橋下教育改革だが、その地ならしは着々と進んできていた。教育振興基本計画を通じた教育統制は06年教育基本法改悪で導入されたものであり、「教育委員会を廃止し、教育行政を首長に移管する」とは、民主党がマニフェストで掲げていた教育政策だった。
01年の義務標準法改定で、正規教員を1日4時間の非正規教員2人に振り替えることが可能となった。さらに06年度からの教員給与の国庫負担金削減で正規教員定数が非正規教員へと振り替えられてきた。給食、用務、司書など少数職種は次々と民間委託されている。
教育の民営化をめぐっては小泉政権時代に総合規制改革会議が株式会社の学校経営への参入や公設民営化(包括的管理委託)を強く要求し、一部風穴が開けられてきた。株式会社・NPO法人による学校設置が解禁され、株式会社立の大学・通信制高校も生まれた。
公設民営化については04年の中教審答申「今後の学校の管理運営のあり方について」が設置者管理主義の例外として幼稚園と高校の公設民営化を容認し、指定管理者制度にならった委託先指定手続きの法制化に言及している。しかし文科省は委託契約方式は認めず、自治体が土地建物を提供して民間主体が学校法人を設立する「公私協力学校」方式に限定し、私学助成をつけないこともネックとなり、この方式も広がってこなかった。
“教育基本条例案は法に抵触する”という文科省見解を歯牙(しが)にもかけない橋下は、こうした制約をいとも簡単に踏み越えつつある。関西同友会が出した道州制提言は「国・地方の公務員のうち360万人をいったん解雇する。教育公務員等126万人の現業公務員は、国立・公立学校を私学化するなど組織を公設民営化した上で再雇用の機会を与える」としていた。教育2条例・職員基本条例はその突破口としてつくられている。
維新の会が発表した「船中八策」では、教育・職員基本条例の法制化や公務員労組の政治活動規制、教職員組合の「適正化」を掲げている。維新の会の国政進出の動きで、大阪型の民営化・首切り攻撃、教育の民営化攻撃が全国に波及し、被災地の復興特区とあいまって道州制攻撃が加速化することは必至だ。新自由主義の民営化、非正規化攻撃と真っ向から対決し、「教育の民営化絶対反対」を鮮明に掲げて、全国で闘いを開始しよう。
橋下の「2人に1人」の民営化・首切り攻撃とどう闘うか。動労千葉は1980年代の国鉄分割・民営化攻撃に対して、全組合員が首をかけて2波のストライキに決起し、28人の解雇者を出しながら、階級的団結を守り抜いた。そして今、第2の分割・民営化攻撃である検修外注化攻撃を阻止し続け、組織拡大をかちとり、青年労働者の総反乱を切り開いている。「民営化絶対反対」の団結こそが勝利を切り開くことができる。
橋下に早々と最敬礼して謝罪した労組幹部をのりこえて、現場組合員の反撃が始まっている。職務命令を振りかざした「労使関係アンケート」拒否の闘いが現場から巻き起こり、凍結・廃棄へと追い込んだ。「不起立3回で分限免職」の恫喝を打ち破って、卒業式では府立高校で29人、橋下のおひざ元の大阪市立学校で3人、大阪市以外の市町村を合わせて総計35人の教育労働者が不起立を貫いた。その抵抗は入学式でもさらに継続されている。
現場組合員によって不屈に闘い続けられてきた「日の丸・君が代」闘争は、新自由主義の民営化・首切り攻撃との闘いの最前線に押し上げられている。「君が代」処分・解雇粉砕を現場組合員の全国連帯で闘おう。職場の仲間が怒り、苦しんでいる問題のすべては新自由主義攻撃が元凶であり、分会会議の議題、職場闘争の課題だ。職場から階級的団結をつくり出し、闘う労働組合をよみがえらせることこそが最大の反撃だ。
11月全国労働者総決起集会に結集するロサンゼルス統一教組(UTLA)は今、9500人の解雇攻撃と果敢に闘っている。新自由主義による教育の民営化・首切り攻撃と闘いぬいて、日米教育労働者のランク&ファイル(現場組合員)の国際連帯を発展させよう。
橋下教育改革への怒りを解き放ち、新自由主義と対決する教育労働運動を職場からつくり出し、国鉄闘争全国運動に合流していこう。必死に生き闘いぬく福島県教組と固く連帯して、原発再稼働阻止・全原発の廃炉へ闘いぬこう。
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(項目)、アメリカ・落ちこぼれゼロ法、橋下大阪市長の教育改革
(1)
学力テスト
州統一テスト参加を学校に、全米テストへの参加を地方当局に義務づけ。大半の州が学校別ランキングを公表
府知事時代に全国学テの市町村別結果を公表。府独自学テを実施、大阪市は学校別結果を公表
(2)
学校選択制・バウチャー制度
学力向上目標を達成できない学校から転校する権利を付与、塾や家庭教師に使えるバウチャーを支給。大半の州でチャータースクールを含む指定校以外の公立学校選択制度を導入
府立高校は学区を廃止、大阪市は学校選択制を導入。私学授業料を無償化、府立高校の定員割れを意図的につくり出す
(3)
学校に対する制裁措置
目標を達成できないと転校者が増え、生徒の頭数で配分される学校予算が削減され、教育条件低下の悪循環となる。4年連続で教員総入れ替え、5年連続で民営化か廃校
3年連続定員割れで統廃合、学校法人化
(4)
教員評価と給与反映、身分保障
学テ成績の伸び率でランク付け、ネット等で実名公表、2年連続下位で解雇可能に(NY市)
評価の昇給・勤勉手当への反映はすでに実施。2年連続Dで分限免職。保護者の申立で「指導力不適切教員」に改善研修、免職
(5)
教育委員会制度
教育局長を市長の直接雇用に変更、教育委員会は執行機関から助言機関・事務機関に(NY市)。市長直属の教育長官を新設(シカゴ市)
首長が主導して教育目標を含む教育振興計画を決定、目標達成に努めない教育委員の罷免も
※米国欄は特に州や都市名を記載していないものは、落ちこぼれゼロ法に基づく全国的制度。大阪欄は教育2条例のほか、維新案、橋下市長の発言等による。
東京「日の丸・君が代」闘争 再発防止研修に抗議
“不起立に恥じるものない”
(写真 「都教委は不当処分をやめろ!」研修に臨む不起立被処分者を激励【4月5日 東京・水道橋】) 東京都教育委員会は、都立校の卒業式において「日の丸・君が代」強制に反対して不起立した教育労働者3人に対して、3月2・・・
(写真 「都教委は不当処分をやめろ!」研修に臨む不起立被処分者を激励【4月5日 東京・水道橋】)
東京都教育委員会は、都立校の卒業式において「日の丸・君が代」強制に反対して不起立した教育労働者3人に対して、3月29日に戒告処分を発令したのに続いて、4月5日に「服務事故再発防止研修」を実施した。当日、研修会場である水道橋駅前の東京都教職員研修センター前では、年休を取ってかけつけた教育労働者を先頭に抗議・弾劾行動がたたきつけられた。
2003年「10・23都教委通達」から9年目の卒業式でも教育労働者が断固として不起立闘争を継続することに追い詰められた都教委は、事前に、今年から再発防止研修を中身・回数ともにエスカレートすると発表して恫喝した。
従来は「地方公務員法(服務規律)について」と題していた研修を「教育における国旗掲揚及び国歌斉唱の意義と教育者としての責務について」という内容に変更。実施時期も、従来の夏休み期間中から、入学式を前にした4月5日に変更した。これまで95分間だった教職員研修センターでの研修は195分間に延長され、全体研修の後に、一人ひとりを別室に分断して行う個別研修も加えられた。さらに6月まで2カ月、それぞれの学校において校内研修を行い、その後、再び研修センターでの研修を行うというのだ。
しかし、このような不当研修を被処分者は意気軒高と迎え撃ち、完全に都教委の策動を打ち破った。
研修開始を前にして、8時半過ぎから「不当処分を撤回しろ」「都教委は再発防止研修をやめろ」というシュプレヒコールを繰り返したたきつけた。
12時半過ぎ、研修を受講し終えた被処分者が会場前に戻ってきた。被処分者は、「研修の中で反省を迫られたり、誓約書に署名させられるというようなことはなかった。しかしそもそも私の不起立は恥じるものではない。ここで反省や、なんらかの思想の変更を迫られるようなことがらではない」「およそ研修と呼ぶにふさわしくない内容で、非常につまらない授業を受けさせられたようなものだった。全体研修の後、個別研修に移動する際は、逃亡防止のためにいたるところに職員が配置され、トイレの中まで入り込んできて監視された。独房に連れて行かれるような感覚だった」と都教委の対応を弾劾した。研修をもって被処分者を転向させることなど、絶対にできないのだ。
今年の卒業式は、大阪市長・橋下による「君が代」強制条例、職員基本条例・教育2条例を最先端攻防とする教育の民営化、教育労働者の大量首切り攻撃と対決する闘いだった。大阪の教育労働者と固く団結して東京・広島を始め全国各地で教育労働者の闘いが打ち抜かれた。
この闘いをさらに押し広げ、新自由主義攻撃と対決する教育労働者の団結をつくり出そう!
大阪 始まった公務員解雇
職場から団結して大反撃を
市音楽団員の分限免職狙う 大阪市長・橋下が、公務員労働者全員いったん解雇・選別再雇用の道州制導入に向けて、いよいよ公務員の首切りに踏み出そうとしている。 4月5日、大阪市改革プロジェクトチームは「施策・事業の見直し(試案)」を発表、大阪市・・・
大阪市長・橋下が、公務員労働者全員いったん解雇・選別再雇用の道州制導入に向けて、いよいよ公務員の首切りに踏み出そうとしている。
4月5日、大阪市改革プロジェクトチームは「施策・事業の見直し(試案)」を発表、大阪市音楽団を2013年に民間移管すると打ち出した。同楽団は国内唯一の自治体直営の吹奏楽団で、36人の音楽士は市の正規職員であることから「音楽士について配置転換先を検討する必要がある」とした。
それを受けて橋下は音楽士の処遇について「単純に事務職に配置転換するのは、これからの時代、通用しない。仕事がないなら分限(免職)だ。分限(免職)になる前に自分たちでお客さんを探しメシを食っていけばいい」と述べ、分限免職にする意向を示した。
雇用者の雇用継承義務も完全放棄して、公務員の身分保障を破壊し、大量首切りへ突破口を開こうとしているのだ。
また4月3日、大阪市営地下鉄四つ橋線本町駅の駅長室で職員がたばこを吸ったため、火災報知機が作動して上下線計4本が最大1分遅れた。橋下は即日、「(喫煙した職員は)服務規律を厳格化していくという市長のメッセージを挑戦的に無視した。君が代条例で起立をしない職員とある意味同様に扱う。今までの事例やバランスを考えず厳罰でいく」と述べた。5日には「この事態は相当重い。服務規律の厳格化が現場に届いてない。免職は法的に問題があるかもしれないが、司法決着をすればよい」と述べ、この職員の懲戒免職を検討していることを明らかにした。
こんな恣意(しい)的判断で懲戒免職を乱発することなど許されない。
2月の市議会で維新の会の杉村幸太郎市議が、昨秋の大阪市長選で使われたという平松前市長の推薦人紹介カードの配布リストを取り上げ、「このような名簿リストが局内に存在したということは、交通局と労働組合が組織ぐるみで市長選挙に関与していたことを裏付けるもの」と交通局を追及した。
3月末に、このリストがデッチあげであることが発覚した。橋下を支持する交通局の非常勤職員が業務用パソコンにアクセスしてデータを引き出し、「知人・友人紹介カード配布回収リスト」「非協力的な組合員がいた場合は、今後不利益になる」などという文言を付け加え、捏造(ねつぞう)したのだ。この職員は昨年来、維新の会の集会に参加し、杉村とも知り合いだった。
事態が明らかになってもなお、橋下は「何の問題もない」と開き直っている。杉村も辞職せず、組合への謝罪も拒んでいる。組合つぶしのためにはどんなデマもいとわないということだ。
他方、2月に橋下が実施しようとした業務命令による「労使関係アンケート調査」は、現場労働者の怒りの反撃にあい、1週間後に「凍結」に追い込まれた。
その後、市側は回収した回答データや用紙の廃棄を決定。開封や集計をせずに保管していたが、4月6日に廃棄処分に追い込まれた。同調査を担当した市特別顧問の野村修也弁護士が労組幹部の立ち会いのもと、たった1人で、約2万4千人分の回答データが入ったDVDを破壊。その後2時間以上かけ、ケース約20箱に入った約1万人分の回答用紙を大型シュレッダーにかけるというぶざまな姿をさらした。
橋下に対する反撃は始まっている。卒業式に続き、入学式でも2人の府立高教員が不起立を貫いた。大阪市立小学校では卒業式に続き入学式でも不起立すると表明した教育労働者に対して、市教委は式場での起立・斉唱を命じる職務命令を出せず、職員室で業務するよう命じる異例の職務命令を発出して式を行った。処分の脅しに屈しない労働者の団結と反撃に、橋下は震え上がっている。
大阪府の職員基本条例と改悪分限条例は、民営化により公務員の職場を奪った場合に「当該職員を免職することができる」とした公務員首切り条例だ。同条例は大阪市ではまだ成立していないが、橋本は先駆けて公務員大量解雇に乗り出そうとしている。労組幹部の総屈服を突き破る団結をつくり、橋下の新自由主義攻撃に立ち向かおう!
2012年4月 9日発行 第2531号
4・1対JR行動 外注化阻止へ戦闘宣言
国鉄分割・民営化25年 全国各地でJRを弾劾
鉄道業務の外注化を狙うJR東日本本社を弾劾する動労千葉の川崎昌浩執行委員の訴えに青年が足を止め、1047名解雇撤回の署名に応じた(4月1日 新宿駅南口) 1987年の国鉄分割・民営化からちょうど25年目を迎える4月1日、労組・・・
鉄道業務の外注化を狙うJR東日本本社を弾劾する動労千葉の川崎昌浩執行委員の訴えに青年が足を止め、1047名解雇撤回の署名に応じた(4月1日 新宿駅南口)

1987年の国鉄分割・民営化からちょうど25年目を迎える4月1日、労組交流センターを中心に全国で対JR行動が取り組まれた。鉄道業務の全面外注化を狙うJR資本に対して、分割・民営化絶対反対、外注化阻止のさらなる戦闘宣言をたたきつけた。
東京では、JR東日本本社のある新宿駅南口を中心に、中野駅、錦糸町駅でJR資本を弾劾する街頭宣伝が行われた。
新宿駅南口では『4・1付日刊動労千葉号外』を始め、国鉄闘争全国運動の6・10全国集会への結集を訴えるビラなどを配布した。
動労千葉の川崎昌浩執行委員がマイクを握り、検修外注化を阻止した勝利を報告するとともに、JR東日本が被災地の岩泉線の廃止を打ち出したことを怒りを込めて弾劾した。さらに、JR東日本が、福島第一原発から25㌔圏内の常磐線の営業運転再開に踏み切り、労働者や乗客に被曝を強いている現実を暴いた。
共に闘う国労の会も、駅で働く契約社員を雇い止め解雇したJRを徹底的に弾劾、国鉄1047名解雇撤回闘争を貫く決意をたたきつけた。
九州では、国鉄全国運動・九州主催の大街頭宣伝がJR博多駅前で行われた。約30人の労働者が参加し、九州新幹線事故の責任を開き直るJR九州にシュプレヒコールをたたきつけ、6・10全国集会と6・24国鉄全国運動・九州結成2周年集会、5月反原発佐賀2万人集会への決起を訴えた(写真)。
1047名当該の羽廣憲さんは、「労働者が生きていけるかどうかのかかった闘いだ。4・9政治和解を拒否し、解雇撤回まで闘う」と力強く宣言。また、国鉄全国運動・九州の水上晋事務局長やNAZEN福岡の若い仲間が、汚染がれき受け入れ反対を訴えた。
沖縄では、国鉄闘争全国運動・沖縄に結集して闘う沖縄労組交流センターや中部・南部の合同労組の仲間たちが、国際通りの三越前で街頭宣伝を行った。全国運動呼びかけ人の宮城盛光さんらがアピールし、PAC3と自衛隊の沖縄配備を弾劾、闘う労働組合をよみがえらせようと訴えた。
関西では2日、JR西日本本社前の梅田交差点で動労西日本、共に闘う国労の会、関西労組交流センターがJR西日本入社式闘争に決起、4・21尼崎闘争を呼びかけた。
JR西日本は、新入社員を街頭宣伝に触れさせまいと、新入社員を7〜8人ごとに分け、当局者を前後につけて入社式へと引率した。
だが、動労西日本の山田和広副委員長の契約社員制度撤廃・非正規職撤廃の訴えや、橋下・維新の会と闘う大阪市職の青年労働者の演説が新入社員に響き渡った。「頑張って」と青年から声が上がるなど、かつてない大きな反響だった。
尼崎事故の全責任を高見運転士に押し付け、入社式冒頭から「黙祷」を強制するJR西日本をこの日の行動は直撃した。
安全を崩壊させたJR
大事故もたらす外注化
4・21尼崎闘争−6・10大集会へ
尼崎事故後も労災死は続発 検修全面外注化の4月1日実施を阻止した動労千葉の闘いは国鉄決戦を新たな段階に押し上げ、JR体制打倒への大きな突破口を切り開いた。JRにとって、大恐慌・大震災情勢の中で延命を図る道は、鉄道業務の全面外注化を・・・
検修全面外注化の4月1日実施を阻止した動労千葉の闘いは国鉄決戦を新たな段階に押し上げ、JR体制打倒への大きな突破口を切り開いた。JRにとって、大恐慌・大震災情勢の中で延命を図る道は、鉄道業務の全面外注化を強行する以外にない。だがそれは、鉄道の安全を根本的に破壊し、大事故を不可避とする。外注化攻撃と徹底的に闘い、4・21尼崎現地闘争を打ち抜いて、新自由主義と対決する6・10国鉄闘争大集会の圧倒的成功をかちとろう。
05年4月25日の尼崎事故は、国鉄分割・民営化の大破産を突きつけた。それから7年、尼崎事故弾劾の現地闘争が4月21日に闘われる。JR資本は、神戸地裁が1月11日に出したJR西日本前社長・山崎正夫の「無罪」判決で尼崎事故問題にけりを付け、さらなる外注化・合理化に乗り出そうとたくらんでいる。
しかし、これは一層の安全崩壊を促進する。JR発足後から06年8月までに、労働災害によって死亡したJRの正社員は66人、下請け労働者は251人に上ると言われる。犠牲は下請け労働者に集中している。
尼崎事故、羽越線事故(05年12月25日)、伯備線事故(06年1月24日)と連続して起きた重大事故後も、20人近い下請け労働者が労災によって殺されている(表参照)。
JR東日本では01年以来、設備部門の外注化が強行されてきた。それによる矛盾は、数年もたたないうちに事故の続発という形で噴出したのだ。
昨年4月7日にはJR西日本の後藤総合車両所で、下請け会社の労働者が移動してきた天井クレーンの「運転室」と塗装装置の間にはさまれて死亡した。この「運転室」は、クレーンが地上操作方式に変えられたことにより不要となっていた。米子労働基準監督署からも、運転室を撤去せよとの改善勧告が出されていたが、JR西日本はそれさえ無視し、死亡事故を引き起こしたのだ。
昨年10月、この事故を弾劾して、国労米子地本の闘う国労組合員が偽装請負を告発する申告を厚生労働大臣に出した。動労千葉・動労水戸・動労連帯高崎の偽装請負告発に続くこの闘いは、JRを震え上がらせた。
JRはもとより、あらゆる産業で外注化は偽装請負という不法行為なしには成り立たない。これが法違反として禁止されれば、新自由主義攻撃の根幹が崩れる。だから厚生労働省は、この問題を各県の労働局には判断させず、中央直轄事項とすることでもみ消しを図っている。またJRは、偽装請負を告発した労働者に、あらゆる重圧を加えてきた。
だが、労働者を死亡させたJRの責任を、国家権力も抹殺しきることはできなかった。後藤総合車両所の事故について、米子労基署は3月末、JR西日本と当時の車両所所長を労働安全法違反で書類送検した。山崎「無罪」判決にもかかわらず、JR西日本はまたしても会社としての責任を問われたのだ。
明らかに外注化を原因とする重大事故が、ここ数年、立て続けに起きている。
その一つに、10年7月22日のJR西日本・山陽新幹線の須磨トンネル内での保守車両同士の衝突事故がある。衝突した保守車両はそれぞれ別の下請け会社が所有し、実際の作業は孫請け会社の労働者が行っていた。労働者の団結は奪われ、作業上の指揮命令系統もバラバラに分断されていた。
11年5月27日のJR北海道・石勝線で特急列車がトンネル内で炎上した事故も、根本の原因は外注化だ。ディーゼルエンジンから車輪に動力を伝える推進軸が脱落したことが車両火災を引き起こしたが、検修業務の外注化がその背後にあることは間違いない。JR四国やJR東日本でも、ディーゼルカーの推進軸の脱落事故は相次いでいる。これに加え、JR北海道は、航空会社と対抗するため列車のスピードアップを図り、ディーゼルカーを振り子式にするという危険な施策に踏み込んでいた。
今年2月17日には、JR西日本・山陽本線の西明石駅構内の社員専用踏切で、特急と下請け業者のトラックが衝突する事故が起きた。この踏切はトラックが脱輪しやすく、03年3月と06年10月にも事故が起きていた。現場の労働者は踏切に遮断機と障害検証装置をつけろと要求していたが、JR西日本はそれを無視し危険を放置してきた。
外注化によりこれだけの事故が起きているにもかかわらず、さらに全面的な外注化を強行しようとたくらむJR資本は、労働者の命など使い捨てにして構わないと思っているのだ。まさにそれが、新自由主義攻撃と非正規職化の行き着く先だ。このことを最も悪らつな形で示しているのが、原発事故と原発再稼働の策動だ。
事故が起きれば労働者が真っ先に犠牲にされる。解雇され刑事責任を押しつけられもする。山崎「無罪」判決のように経営者の責任は不問にされる一方で、伯備線事故などでは、あらゆる矛盾を押しつけられた現場の青年労働者が書類送検されている。昨年2月に起きた飯山線・森宮野原−足滝駅間の踏切事故では、現場労働者2人が解雇された。
労働者の命は資本と闘うことによってしか守れない。事故という労働者にとって最も切実かつ深刻な問題を、真正面から闘争の課題としてきたのが動労千葉の反合理化・運転保安闘争だ。
安全を確保するためには、労働のあり方そのものを労働組合の支配下に置く闘いも必要となる。動労千葉が03年3月に展開した安全運転闘争を、支配階級の代弁者となった中労委は「争議行為として正当性の範囲を逸脱するもの」と口を極めて非難した。このように、労働組合が労働そのものを支配する闘いは、敵階級との非和解的な激突になる。その壁を破れなかった戦後労働運動の限界を突破して、動労千葉は団結の強化・拡大を総括軸に反合・運転保安闘争を長期強靱(きょうじん)に展開している。
外注化阻止の闘いは反合・運転保安闘争そのものだ。外注化・非正規職化によって、青年労働者をこれまで以上に事故の矢面に立たせることなど絶対にできない。にもかかわらず、東労組も国労東日本本部も検修外注化について基本的に団交を終え、すでに了承を与えているのが現実だ。こんなことが許せるか。
4・21尼崎現地闘争から6・10国鉄闘争大集会へ、4〜6月国鉄決戦を総力で闘おう。
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06年5月30日 東日本 日光線・鶴田−鹿沼駅間 建設用機械が転倒し挟まれる
6月8日 九州 鹿児島本線・鳥栖−肥前旭駅間 レール溶接作業員が貨物列車にひかれる
7月8日 東海 東海道本線・新居町駅構内 ポイント検査の監督者が特急列車にひかれる
8月22日 東日本 新宿駅構内 高所作業中、墜落
8月22日 東日本 東北新幹線・新幹線総合車両センター 塗装作業中、移動してきた車体に挟まれる
8月25日 西日本 神戸新幹線保線区西神戸保守基地 ベルトコンベアーのローラーに巻き込まれる
10月13日 東日本 羽越本線・酒田駅 駅舎屋根のふき替え作業中、墜落
10月20日 東日本 東北本線・自治医大駅構内 駅員が線路内で貨物列車にひかれる
07年6月27日 西日本 大阪環状線・弁天町−大正駅間 高圧配電線に感電
7月17日 貨物 東北本線・東青森駅構内 入れ換え作業中、列車にひかれる
08年1月17日 西日本 湖西線・近江舞子駅構内 線路上の落とし物を拾おうとして触車
9月17日 東日本 東北本線・黒磯駅構内 停電されていない高圧電線に触れ感電
9月25日 東日本 八戸線・侍浜−陸中夏井駅間 工事の作業準備中、建設機械に挟まれる
09年2月20日 西日本 神戸線・明石−西明石駅間 保線作業中、列車にひかれる
7月3日 東海 東海道線・三島−沼津駅間 保線作業中、列車にひかれる
9月10日 東日本 東北新幹線・仙台駅構内 トロリー線が跳ねて胸部を強打される
12月20日 東日本 東北新幹線・上野−大宮駅間 落下した機材に直撃される
10年3月20日 東日本 青梅線・宮ノ平駅構内 作業中、木製の電柱が折れて墜落
3月26日 東日本 総武線・両国駅構内 保守車両とホームとの間に挟まれる
11年4月7日 西日本 後藤総合車両所 検修作業中、クレーンに挟まれる
“橋下に大反撃したぞ”
関西交流センター 卒業式闘争の勝利集会
(写真 職場に団結をつくり出して不起立を貫徹した卒業式闘争の勝利を確認し、4月以降の闘いに向けて団結ガンバロー【3月31日 大阪市】) 橋下・維新の会の新自由主義攻撃・教育の民営化を打ち破る卒業式闘争が勝利しまし・・・
(写真 職場に団結をつくり出して不起立を貫徹した卒業式闘争の勝利を確認し、4月以降の闘いに向けて団結ガンバロー【3月31日 大阪市】)
橋下・維新の会の新自由主義攻撃・教育の民営化を打ち破る卒業式闘争が勝利しました。卒業式闘争の歴史的勝利を打ち固め、4月からの闘いに攻勢的に打って出るために、関西労組交流センターは3月31日、大阪市内で緊急集会を開催しました。労働者・学生60人が結集し、勝利感と解放感があふれて大成功しました。
基調報告をした教育労働者は、1〜3月の勝利を「新自由主義に対して絶対反対で闘い、階級的団結の拡大を実現して、責任勢力への飛躍を成し遂げ、圧倒的な勝利を切り開いた。階級闘争の焦点において権力や体制内指導部の弾圧や制動・分断を打ち破って前進し、それぞれの仲間が自らの職場で新自由主義との闘いの具体的実践を開始した」と鮮明に提起しました。そして橋下・道州制攻撃直下の大阪で、卒業式での不起立を貫いた教育労働者の闘いを「渾身(こんしん)の決起が、ただちに歴史を動かす新しい情勢を生み、巨大な情勢を切り開くことを、目の当たりにさせてくれた」と総括しました。
卒業式を不起立で闘った大阪の教育労働者4人が、確信に満ちた報告を行いました。「不起立をどういうものとして闘うのか、仲間と討議して決起した。それは学校選択制・統廃合・首切りと続く、教育破壊・労働組合破壊攻撃との激突だ。新自由主義と闘う労働組合をつくる。その意義を確信して分会での討論を軸に闘った。『勝った!』と実感している」「『職場が混乱する』『これまで守ってきた既得権が脅かされる』などの意見も出たが、『嵐が過ぎ去るのを頭を下げてやり過ごしてもだめ。これはみんなの問題だ』と訴えて絶対反対で闘った」「体制内執行部はなりふり構わず『不起立やめろ』の悲鳴を上げたが、職員会議で『不起立するな』と大合唱して断念させようとした管理職や体制内執行部の思惑を吹き飛ばした」「『教育破壊、労働組合破壊とどう闘うのか?』という提起に職場の仲間が共感してくれた」と勝利感に満ちてにこやかに報告しました。
大阪と奈良の自治体青年労働者、八尾北医療センター労組の末光道正さん、関西合同労組、全学連が職場・地域での闘いを報告しました。
橋下・道州制攻撃は教育労働者・自治体労働者に対する数千人・数万人規模の処分・解雇攻撃です。国鉄分割・民営化型の大量処分・解雇攻撃が襲いかかっています。3月卒業式ではこの数万人の労働者の怒りと結合し、日教組をよみがえらせる画期的な地平をつくり出しました。この最先頭に労組交流センターの労働者が立ちました。処分・解雇を絶対に許さずともに闘おう!
(関西・I)
東京「日の丸・君が代」闘争
根絶攻撃を打ち破って 9年目の不起立貫く
東京では、卒・入学式の「君が代」斉唱時に起立と斉唱を命じた2003年「10・23都教委通達」から9年目の卒業式で教育労働者の堂々たる不起立闘争が貫かれた。 東京都教育委員会は3月29日、卒業式で「日の丸・君が代」強制に反対し不起立した教育・・・
都教委は減給や停職を出せなくなったので、僕らを研修攻めでいじめようとしています。しかしその程度だったらどうぞご自由にって感じです。
職場の人には「どうして立たないの?」と聞かれます。私は両親から戦争体験や戦後の食糧難の話を聞いて育った。教員の先輩たちも憲法と教育基本法を大事にして、戦争を繰り返さないために頑張ってきた。国家に忠誠を誓わせる「君が代」起立・斉唱はやりたくない。それで処分されても、研修ぐらいなら、食糧難や徴兵よりははるかに軽い。「教え子を再び戦場に送るな」のスローガンを引き継ぎ、できることをやっていきたい。
職場の人から「起立できないなら、式場外の仕事にするように校長に持ちかけようか」と言われたが、「不起立することは私自身の大切な教育活動。私の教育の機会を奪わないでください」と話して、式場に入って不起立しました。
不起立したことで、卒業生の親や同僚、また在校生からも「ありがとう」という声が届きました。うれしかった。
「日の丸・君が代」反対の闘いを支援してくれる人は少なくないと感じられて、都教委が減給処分を出せなかったことと合わせて、大きな希望の光だと思っています。
今こそJR総連解体を
新人事・賃金制度は東労組の裏切り妥結で導入された
JR東日本はこの4月、新人事・賃金制度の導入に踏み切った。この攻撃は、1月31日にJR総連・東労組がJR東日本の修正提案を丸のみで妥結したことによって引き出された。まさにそれは、青年労働者を始めJRの全労働者の未来を資本に売り渡す大裏切り・・・
JR東日本による新人事・賃金制度の導入は、労働者を徹底的に分断し、競争を強いて低賃金に突き落とす攻撃だ。
新制度では、等級・号俸で定められてきた基本給表が廃止された。賃金額は労働者個々に発令され、資本の恣意(しい)がまかり通る。昇給も「優秀な社員」には「特別加給」がなされる。飛び級制度も導入され、職場に新自由主義的な競争原理が徹底して持ち込まれる。
初任給は若干引き上げられるが、定期昇給幅は引き下げられる。青年は生涯賃金で大幅な賃下げとなるのだ。
管理職に主幹職、主務職、技術専任職というポストが新設された。主務職は「職場のフォアマン(職長)層」と位置づけられ、助役を補佐する。資本による専一的職場支配の貫徹が狙われている。しかも、管理職には管理手当が払われる。
技術専任職は、JR本体での技術力とその継承のためとされているが、設備や検修部門の全面外注化を視野に設定されたものだ。
昨年1月13日、JR東日本は「人事・賃金制度の見直しについて」を提案した。翌14日に東労組は、「提案をうける環境整備を行ってきた」(『業務部速報』№43)として会社提案を受け入れた。また、「本制度の良い点・評価できる点」として、「年功賃金を維持したこと」「55歳以上の賃金を見直すこと」「運転士の特殊性が守られたこと」、これら3点が盛り込まれていることを挙げ、提案内容を最大限に美化した。
さらに彼らは「(交渉においては)質の高い議論を行うことを約束する」と、妥結前提で交渉に臨むことを表明した。東労組のスローガンは「働きがいのある人事賃金制度をつくり出そう」(『業務部速報』№59)となっていた。つまり、制度の策定に主導的に関与したいということだ。これを受けて会社は、「(提案は)東労組の討議資料などを検討した上で出している」と応じた。
東労組が妥結に積極的に動いたのは、JR東日本の労務政策の転換により、資本から使い捨てにされる危機に東労組が直面していたからだ。2010年秋以降、JR東日本は就業規則と施設管理権を理由に、これまで東労組に与えてきた権益(施設の自由使用)などに制限を加えた。特に東労組カクマルがわが物顔に振る舞う運転や検修職場で、「ローカルルール」と呼ばれる東労組優遇の職場慣行の是正に乗り出してきた。
東労組の権益は分割・民営化を推進した数々の裏切りへの見返りとして与えられてきたものだ。それは労働者階級の利益とは絶対に相いれない。それらの権益を含め、東労組カクマルの存在が資本にとってくびきに転化した時、東労組は切り捨てられる運命にあった。
何よりも動労千葉の存在と闘いが、JR東日本の労資結託体制にくさびを打ち込み、東労組がもくろんだ労資癒着の協力関係を根幹から打ち砕いているのである。
JR東日本は02年11月の浦和電車区事件の立件から07年7月の一審有罪判決、同年8月の懲戒解雇処分決定を契機に、労務政策の転換を明確にした。同時に会社は、資本の専一的支配のもとに労働者と労働組合を組み敷くあり方への転換を鮮明にした。
この現実に直面した東労組カクマルは、自己の有用性をあらためて示すことで、資本との関係修復に進もうとあがいた。東労組が新人事・賃金制度妥結を積極的に推進した最大の動因もここにある。
JR総連・東労組に寄生する一握りのカクマル分子の生き残りのために、平成採組合員を始めすべての組合員、そして全JR労働者を資本攻勢の前に差し出したのだ。
こうして東労組カクマルは、新自由主義攻撃の先兵としての歴史的役割をあらためて自覚し、資本攻勢の先頭に立つことを明らかにした。
今年2月10日、東労組第38回定期中央委員会の総括答弁で、吉川書記長は次のように述べた。
「(新設された)技術専任職は職場のプロづくりであり、職場のリーダーになる人だと思っています。全系統に専任職の配置を求める必要があります。構内検修の外注化、駅のあり方などを含めて職場のプロの配置を求めて議論を作り出していきます」(『緑の風』第541号)
吉川は新人事・賃金制度の目玉として「技術専任職」設置を取り上げ、検修部門や駅全面外注化を進める上で管理職配置が決定的意義を持っていることを確認している。そして、「全系統に専任職の配置を求める」「職場のプロの配置を求めて議論を作り出していきます」と、鉄道業務の全面外注化を積極的に進めることを明らかにした。
08年3月、JR東日本は経営戦略「グループ経営ビジョン2020−挑む−」で、「業務の指導ができるマネジメント層(管理者や企画部門社員等)を育成します」「人材育成を推進していく有機的な仕組みを不断に検討し、人事・賃金制度や研修等を戦略的に見直していきます」と、管理者層の育成に重点を置く人事・賃金制度への転換を打ち出した。
そこに貫かれているものは、鉄道業務の全面外注化(フルアウトソーシング)の考え方である。そのために管理者を育成することが目標として設定された。09年9月、これに応えるように東労組は、『考えよう 組合員のための人事・賃金制度』を発行し、組合内での論議を先行させた。これを東労組は「前段のたたかいの成果」(11年1月「職場討議資料」)などと総括し、人事・賃金制度改悪の先頭に立つことを表明した。
交渉過程でも東労組の言動は裏切りに満ちていた。11年1月18日の「第1次解明要求」提出を皮切りに、「第2次解明要求」「基本要求」「ゆずれない要求」など、申し入れを5本、要求220項目を提出し、合計28回の交渉を主導した。そして11年12月2日には1300人の組合員を動員して「人事・賃金制度を実現する12・2大集会」を開いた。妥結に向けての意思統一を図ったのだ。
東労組は、「会社提案の狙いと問題点」などを挙げて批判的言辞をもてあそび、「働く者が主役の人事・賃金制度を実現しよう」というデマゴギーで組合員をだましつつ、資本の悪らつな狙いを体現していったのだ。
今回の妥結に際し、東労組は「自分たちが作り上げた人事制度」と豪語した。この手法は、「シニア協定」「検修外注化」「設備メンテナンス外注化」「車両メンテナンス近代化」「ライフサイクル」などで妥結した時とまったく同じだ。
会社が今年1月25日に出した最終提案「人事・賃金制度の見直しについて(修正)」を受け、東労組は「最終提案を会社より引き出しました。……一定の成果は確認できます」と述べた(『業務部速報』号外1・26付)。とんだ茶番だ。東労組が最終的に出した「ゆずれない要求」の各項目は、新設される職名や55歳以上の賃金減少幅などに違いはあるものの、会社の最終提案に記載されたものになっている。東労組は会社の意向に沿って要求書を作成していたのだ。
この東労組カクマルの反労働者的裏切りと犯罪性を徹底的に断罪しなければならない。何よりも青年労働者の怒りを掘り起こし、JR総連解体・JR体制打倒へ総決起しよう。JRの全職場で、外注化阻止、新人事・賃金制度粉砕、非正規職撤廃を貫き、組織拡大の4〜6月決戦に立とう。国鉄闘争全国運動の発展をかけ、6・10国鉄大集会への結集運動を、JR職場を先頭に職場生産点と学園、地域において猛然と推進しよう。
(矢剣 智)
ショーワ・ジェコー4・27闘争へ
4・1JR外注化阻止に続き非正規職撤廃へ総決起しよう
(写真 初の全国闘争として打ち抜いた昨年の4月の闘い【埼玉県行田市・ジェコー行田工場門前】) 一般合同労組・さいたまユニオン主催の4・27ショーワ本社工場包囲闘争とJAM神奈川ジェコー労働組合主催の4・27ジェコー本社弾劾行動が・・・
(写真 初の全国闘争として打ち抜いた昨年の4月の闘い【埼玉県行田市・ジェコー行田工場門前】)
一般合同労組・さいたまユニオン主催の4・27ショーワ本社工場包囲闘争とJAM神奈川ジェコー労働組合主催の4・27ジェコー本社弾劾行動が呼びかけられている。
ジェコー・ショーワの闘いは、新自由主義攻撃に立ち向かう典型的な製造業派遣現場での闘いである。ショーワは90年代末から日研総業などの請負・派遣会社から請負・派遣労働者を導入しており、ジェコーも01年から導入した。派遣会社が用意した寮(民間アパートの借り上げ)に他人と同居で昼夜2交代、3交代の現場に徒歩や自転車で通い、仕事がなくなれば職を失い、他の派遣先に行かざるをえない。08年末の「派遣切り」で社会問題化した現実そのものである。行田地区には最盛期で2千人近い派遣労働者がいた。
ジェコー・ショーワの闘いは、06年のジェコーでの組合加入・正社員化要求から始まり、ショーワでのさいたまユニオン行田分会結成に引き継がれ、解雇・派遣切り攻撃にストライキ闘争で反撃し、現在、裁判闘争と労働委員会闘争、門前闘争を闘っている。
この闘いは第一に、今日の新自由主義攻撃のもとで強制されている製造業派遣の過酷な現実に対し、派遣労働者が自ら労働組合に団結して闘うことで派遣労働の廃止や派遣法撤廃を求めた先駆的な闘いである。大恐慌・大失業情勢下の新自由主義攻撃に対し、国鉄決戦を基軸に真っ向から激突する労働者の反乱の開始そのものである。
第二に、体制内労働運動の犯罪性を弾劾し、戦後労働運動が越えられなかった壁を突き破り、闘う労働運動を復権させる闘いである。
派遣労働者の受け入れは労働組合の承認が不可欠である。製造業派遣は「派遣は必要」「派遣は派遣のままでよい」とする電機・自動車などの連合型労働組合が容認することで成り立ってきた。
しかしこの体制内労組との党派闘争にとどまらず、現場からそれをのりこえる労働組合的団結を派遣労働者や同じ職場の正規労働者が自らの力でつくり出せるかどうかの挑戦でもある。バラバラに分断されて紐帯(ちゅうたい)を奪われた労働者が団結を取り戻すことは容易ではない。正規労働者への怒りや不信もある。解雇・失業中の生活の厳しさは尋常ではない。
しかしジェコー・ショーワの労働者たちは、必死の闘いで団結を守り、資本と対峙し続け、連合をのりこえる労働組合を自らの力でつくり出す挑戦を続けている。
第三は、派遣法による資本の現場支配体制を、労働者の団結で打ち破る闘いである。
派遣労働者を組織した例はほかにもあるが、派遣元に一定の処遇改善を求めた例が大半である。派遣先であるジェコーに正社員化を要求し、偽装請負を告発して直接雇用を実現した闘い。「派遣切り」の責任を派遣先に求め、団体交渉を要求して闘ったショーワの闘い。解雇攻撃に現職復帰を求めて裁判闘争、労働委員会闘争に立ち上がった闘い。最も過酷な労働を派遣ゆえに強制されることとの闘いなどだ。いずれも派遣法支配の根幹をつき、奪われて久しい戦後労働基準法の「均等待遇」「労使対等」を奪い返す闘いである。
正社員と同じ仕事で、ボーナスも昇給・昇格もなく結婚もできない。「正社員にして下さい」という要求にはこの現実への怒りがあるのだ。
国鉄分割・民営化の大攻撃のもとで制定された労働者派遣法は、当時から「数百万の派遣労働者から憲法や労組法が定める団交権や団結権を奪う」との批判があった。これに対し「派遣先との団体交渉応諾義務を問題にすると、労働組合法の改正問題を呼び起こすから、そこには踏み込まない」(85年参議院。高梨昌信州大学教授答弁)などと、戦後的労資関係を転覆する意図が公言されていた。そこに新自由主義攻撃の突破口としての国鉄改革法と派遣法の一体性がある。
ジェコー・ショーワの闘いは、派遣法で奪われた労働者の権利を、派遣労働者自らが現場からの団結と闘いによって奪い返す闘いである。
第四は、動労千葉が10年間にわたる外注化反対闘争を通してつくり出した地平と一体の闘いだということである。製造業派遣が拡大した2000年代、JRでは保線・電力などあらゆる業務が次々と外注化され、検修部門と基地構内運転の外注化は「最後の攻防」となっていった。この攻撃を動労千葉は10年間阻止し続け、12年4・1の全面外注化攻撃もぶっ止めたのである。「これを認めたらJRで働く労働者のほとんどが非正規職に突き落とされる」という労働者としての誇りをかけた闘いだった。それは、体制内労組が「派遣には気の毒だが自分を守るためにはやむをえない」と派遣導入を容認したこととは対極の選択だった。
「膨大な労働者が非正規職に落とされたのは、労働法規の規制緩和ですが、それだけではない。職場で労働組合が闘えなかったからです。ここで止める。止めることができると示す。それが重要です。このことを抜きに労働組合の復権を語っても空論だ」(動労千葉・田中康宏委員長)
ジェコー・ショーワの闘いは、この動労千葉の闘いと一体で正規・非正規職が団結し、外注化を阻止し非正規雇用を撤廃する闘いだ。国鉄決戦と結合して、100万派遣労働者が団結を取り戻し、新自由主義攻撃を打ち破る闘いである。
それは被曝労働を強いられる原発労働者の組織化と全原発廃炉の展望をかけた闘いでもある。国鉄闘争全国運動がめざす新自由主義攻撃への対抗軸の組織化だ。
6・10国鉄闘争全国運動に合流し、その大成功をかちとろう。 4・27行田現地闘争へ!
〔小川 徹〕
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【集会要項】
■ショーワは団体交渉に応じろ! ショーワ行田本社工場弾劾闘争
4月27日(金)正午 ショーワ本社工場前(行田市藤原町1−14−1)
主催 一般合同労組・さいたまユニオン
■解雇撤回! 正社員として採用しろ! ジェコー行田本社工場弾劾闘争
4月27日(金)午後4時 ジェコー本社工場通用門(行田市富士見1−4−1)
主催 JAM神奈川ジェコー労働組合
※いずれもJR高崎線・吹上駅より総合教育センター行きバス15分、長野1丁目下車、徒歩10分
日航判決 国家的不当労働行為許さず 国鉄と結び解雇撤回へ
3月29、30日、東京地裁は不当解雇撤回を求める日本航空機長組合、乗員組合の運航乗務員76人と日本航空キャビンクルーユニオンの客室乗務員72人の請求を棄却し「解雇有効」とする極反動判決を下した。 国家が強行した労組解体の攻撃 この反動判決・・・
この反動判決は、脱落帝国主義・日帝の絶望的危機の中で、裁判所自身が手を染めた歴史的な国家的不当労働行為そのものである。無制限の首切りに道を開き、安全の崩壊で第2の日航ジャンボ機墜落事故(85年、520人の犠牲者を出した)に行き着く新自由主義の極致ともいうべき反動判決である。当該の組合員は怒りを燃やし意気軒高と闘っている。国鉄1047名解雇撤回闘争と結合し解雇撤回・原職復帰
までともに闘いぬこう。
今回の判決は第一に、日航資本と政府・企業再生支援機構による労働組合解体の不当解雇を「有効」とした国家的不当労働行為そのものである。
10年1月に経営破綻した日本航空は、会社更生法のもとでグループ企業労働者の3分の1にあたる約1万6千人の人員削減計画を打ち出し、50歳以上の労働者と病欠・休職者などの整理解雇人選基準案を一方的に提示した。その狙いは労働組合役員と活動家層を狙い撃ちすることにあった。政府・裁判所に後押しされた企業再生支援機構は、対象とされた労働者を10月以降一切の乗務から外し、「希望退職か整理解雇か」と迫って退職を強要した。10年11月、日航キャビンクルーユニオンと日航乗員組合の解雇撤回スト権投票の際に、資本は「争議権を撤回しない限り、更生計画案で予定されている3500億円の出資はしない」とする恫喝で公然たる支配介入を行った(11年8月東京都労働委員会はこれを不当労働行為と断じた)。そして10年12月31日、すでに目標以上の希望退職にもかかわらず、165人の不当解雇を強行し、これに対し9割の労働者148人が不当解雇撤回を求めて提訴し闘ってきた。
東京地裁はこの不当労働行為の一切をなきものとし棄却したのである。
当該労組は「日航ジャンボ機事故を繰り返さない」ことを誓い、資本の合理化と安全破壊の攻撃にストライキで闘ってきた。その闘う労働組合を狙い撃ちする大攻撃に裁判所も手を染めたのであり、国鉄闘争解体の10年4・9政治和解に続く許し難い反動判決である。
判決は第二に、整理解雇4要件を解体し資本の「首切り自由」に道を開く、極悪の新自由主義攻撃そのものである。
判決は、「全ての雇用が失われる破綻的清算を回避し、更生計画の事業規模に応じた体制にするには、人員削減の必要性があった」と強弁した。しかし営業利益は目標の640億円を上回る1586億円に達していた。当時の稲盛和夫日航会長は「そのときの収益力から誰が見ても雇用を続けることは不可能ではない」と証言したが、判決は、それをも「主観的心情を吐露したにすぎない」と切り捨てた。
今回の判決は、国鉄分割・民営化に匹敵する歴史的大攻撃である。裁判所は、福島原発事故の元凶である「原子力ムラ」の張本人であることに加え、動労千葉登用差別裁判の最高裁反動判決とともに自らが労働者の首切りと労組破壊、安全崩壊をもたらす新自由主義の先兵であることを公然と表明した。東京地裁は、どんなに支離滅裂であろうと、「解雇有効」判決を出すことに執着した。それは大恐慌下の労働者反乱に恐怖する日帝・国家権力の意志であり、絶望的な攻撃そのものだ。こんなデタラメな判決を誰が認めるか。追いつめられているのは敵の側だ。労働者が闘えば必ず打ち破ることができる。
判決は第三に、安全崩壊と大事故を引き起こす許されない犯罪行為だ。
今、航空会社の現場では、極限的な合理化と人員削減、労働強化のもとで、労働者の悲鳴と怒りが充満している。「会社更生」を口実に、団結を破壊して抵抗を奪い、ベテラン乗務員の大量首切りを強行して合理化・外注化・非正規職化を進める時、何が起こるか。85年日航ジャンボ機御巣鷹山事故は、労組攻撃と安全無視の合理化・外注化によってもたらされた。もはや第2の御巣鷹山事故がさし迫っている。新自由主義を打ち破る労働組合の闘いが必要だ。
反合・運転保安闘争と外注化阻止・非正規職撤廃の職場闘争が決定的である。極反動判決への怒りを爆発させ解雇撤回へ闘いぬくとともに、職場支配権を奪い返し資本との階級的力関係の転換をめざし総決起しよう。
職場を動かしているのは労働者だ。日共中央のように職場攻防から逃亡して裁判闘争に切り縮めるのではなく、動労千葉のように労働者の誇りに依拠し絶対反対を貫くことで勝利をかちとることができる。国鉄闘争全国運動を進め階級的労働運動の復権へ闘いぬこう。
解雇撤回を求め提訴
新潟市職斎藤さん 再任用拒否許さぬ決意
3月22日、新潟市の再任用職員・斎藤実さんが1年前の任用継続拒否を不当処分とする行政訴訟を新潟地裁に提訴し、記者会見と提訴報告集会が開かれた。解雇撤回へ新たな闘いの出発だ。 夜の報告集会で、斎藤実さんは決意を語った。「新潟市を相手に裁判を・・・
2012年4月 2日発行 第2530号
動労千葉 強制配転通知に怒りの反撃
総決起集会と千葉支社行動
(写真 配転の事前通知を受けた組合員が前列に並び、代表して渡辺銚子支部長が決意表明した【3月28日 千葉市・DC会館】) (写真 集会終了後、参加者全員が千葉支社抗議行動を展開。怒りのシュプレヒコールをたたきつけた) &nb・・・
(写真 配転の事前通知を受けた組合員が前列に並び、代表して渡辺銚子支部長が決意表明した【3月28日 千葉市・DC会館】)

(写真 集会終了後、参加者全員が千葉支社抗議行動を展開。怒りのシュプレヒコールをたたきつけた)
動労千葉は3月28日、佐倉運輸区・銚子運輸区発足に向けた強制配転の事前通知強行を弾劾し、総決起集会とJR東日本千葉支社への抗議行動に立ち上がった。
集会で「よくこれだけ役員を集めたな」という声が上がるほど、今回の事前通知は露骨きわまりない組織破壊攻撃だ。佐倉運輸区へは動労千葉から13人(千葉運転区から5人、銚子運転区から8人)を、銚子運輸区へは動労千葉から11人(全員銚子運転区)を配転する事前通知がなされたが、佐倉への配転には銚子支部の支部長、書記長、本部執行委員、千葉運転区支部の支部長、本部乗務員分科会役員も含まれている。千葉支社は団交で「通勤などを考慮する」と回答していたが、それすらまったく無視するものだ。
緊急の呼びかけにもかかわらず各支部の組合員と支援150人が続々と結集し、DC会館2階ホールを埋めた。会場には怒りが満ちあふれた。
大竹哲治副委員長の開会あいさつに続き、幕張支部の山田護支部長が4・1付で動労千葉に加入することになった新組合員を紹介した。組織破壊攻撃を跳ね返す勝利に会場が一気に沸いた。
冒頭あいさつに立った田中康宏委員長は、露骨きわまりない組織破壊攻撃を激しく弾劾するとともに新たな闘いの方針を提起した。「会社は、5カ月間の指名ストに困り果て、『前倒しで準備に入るしかない』と2カ月前という異例の早さで事前通知を行った。3月17日ダイヤ改定時の新運輸区発足もぶっ飛ばした。またローカル線切り捨て反対の闘いも予想を超えた広がりをつくり出した。なによりも基地統廃合反対の闘いと一体で検修業務4・1外注化を阻止した」と昨年来の闘いの大きな成果を確認、「ここで指名ストを集約し、千葉運転区、銚子運転区で総力で組織拡大の闘いに入る。その勝利をもって佐倉運輸区に乗り込み、最強の支部を打ち立てよう」と訴えた。
川崎昌浩執行委員の団交報告に続き、配転通知を受けた組合員が前列に並んだ。代表して銚子支部の渡辺靖正支部長が燃えるような決意を表明した。
基調報告で長田敏之書記長は「事前通知は会社の宣戦布告のようなものだ。これに対して会社の一番嫌がる闘いをぶつける。検修外注化についても本当の勝負はこれからだ。本格的な組織拡大こそ、組織破壊に反撃し、外注化を止める力だ。困難ではあるが、ここで負けるわけにはいかない」と強く訴えた。
集会終了後、参加者は千葉支社前で抗議闘争を展開した。支社管理者は外注した警備員だけを表に残して姿を消し、消灯した庁舎の窓からコソコソとビデオ撮影している。どちらに正義があるかは明らかだ。「隠れてないで出てこい」。組合員の怒りは倍加した。
銚子支部の渡辺支部長は「佐倉に行こうが銚子に行こうがとことんやってやる。絶対に後悔させてやる!」と怒りをたたきつけた。幕張支部の山田支部長も「検修外注化4・1実施は止めた。やれるもんならやってみろ! われわれは出向には行かない。絶対に外注化を止める」と宣言した。繰り返し抗議のシュプレヒコールを上げた。
動労水戸 “被曝労働強制やめろ”
ストに立ち運輸区に抗議
(写真 いわき運輸区庁舎前に登場し、被曝労働を強制する管理者たちを徹底的に弾劾する辻川副委員長【3月23日 いわき市】) 動労水戸は3月23日、JR東日本による被曝労働強制と検修業務外注化に反対して春闘ストライキ・・・
(写真 いわき運輸区庁舎前に登場し、被曝労働を強制する管理者たちを徹底的に弾劾する辻川副委員長【3月23日 いわき市】)
動労水戸は3月23日、JR東日本による被曝労働強制と検修業務外注化に反対して春闘ストライキに立ち上がった。
この日の闘いは青年労働者への許しがたい被曝強制に対する抗議から始まった。「被曝労働強制を直ちにやめろ!」。午前9時30分、いわき運輸区庁舎前に結集した組合員と支援は怒りのコールを繰り返した。
マイクをとった石井真一委員長は、いわき運輸区でこの間起きた事態を参加者に報告し、門前に居並ぶ管理者たちを激しく弾劾した。
今年2月、いわき運輸区で働く女性車掌Aさんが、常磐線広野駅までを往復する1回の乗務で積算15マイクロシーベルトもの被曝をしたことが明らかになったのだ。Aさんは運輸区区長に、「将来、子どもを産むのにすごく不安です。広野に行く行路には乗りたくない」と訴えた。しかし区長は「Aさんだけ特別扱いはできない。わがままは通らない」と一蹴したというのだ。”放射線被曝に不安の声を上げる者のほうがおかしい”と言わんばかりだ。Aさんは思わず「みんな不安に思ってます!」と声を上げたという。JR水戸支社は、動労水戸を先頭とする現場からの追及に押されて積算線量計を乗務員に持たせるようになったが、浴びた線量の個人管理もしない、今後どれだけ被曝するかの試算もしない。まさにアリバイ的に持たせているだけだ。本当に許せない。
辻川慎一副委員長も、すごい迫力で管理者たちに迫り「被曝労働強制をやめさせるまで徹底的に闘うぞ」と突きつけた。組合員の訴えに地域住民も注目し、涙しながら聞き入る女性もいた。
昼食をはさみ水戸地裁で、昨年9月に提訴した損害賠償請求訴訟の第2回口頭弁論に全員が臨んだ。運転士不登用事件をめぐる最高裁判決の完全履行と、分割・民営化以来の昇進差別・賃金差別による損害の賠償を求める裁判だ。JR東日本の準備書面に組合側が反論の書面を提出した。また、求釈明を妨害した裁判長に組合側代理人が抗議すると、あわてた裁判長がいきなり「退廷させますよ!」と高圧的訴訟指揮を行う一幕もあった。会社寄りの姿勢もあらわな裁判長を、代理人弁護士が徹底追及し完全に圧倒した。
裁判終了後、水戸市内で決起集会が開かれた。
基調報告で石井委員長は、検修外注化4・1実施阻止の勝利の大きさを総括するとともに「会社はあきらめておらず予断を許さない。組織拡大こそ検修外注化を止める力だ」と闘いの方向性を示した。また、組合差別と不当労働行為を根絶する闘い、被曝労働強制に対する闘いの強化など当面する方針を提起した。
討論では、平支部を拠点にした新たな闘いや、組織拡大闘争に向け意欲的な発言が続いた。全学連の斎藤郁真委員長、動労千葉の中村仁執行委員、県内労組などが連帯あいさつを行った。
最後に辻川副委員長が「カッコつけるだけの労働運動なんか通用しない時代だ。やるからには真剣勝負でやる。労働組合としてやるべきことをきっちりやることこそ組織拡大の土台だ」と訴え集会をまとめた。
動労水戸は”職場の仲間とりわけ青年の未来を守るのはわれわれだ”という気概に燃えてストを貫徹した。そして、本当に職場に責任を取りきるためにも本格的な組織拡大に立つことをがっちり意思統一した。
鈴コン闘争 支援共闘(準)が発足
非正規の闘いの先頭に立つ
(写真 解雇撤回闘争の勝利、非正規職撤廃へ「団結してガンバロー!」【3月24日 東京都北区】) 「解雇撤回!非正規職撤廃!東京西部ユニオン鈴木コンクリート工業分会闘争支援・連帯集会」が3月24日、赤羽会館小ホール・・・
(写真 解雇撤回闘争の勝利、非正規職撤廃へ「団結してガンバロー!」【3月24日 東京都北区】)
「解雇撤回!非正規職撤廃!東京西部ユニオン鈴木コンクリート工業分会闘争支援・連帯集会」が3月24日、赤羽会館小ホールで開催された。春闘の真っ最中、反原発闘争など連続的な闘いの合間をぬって195人もの人びとが駆けつけた。
集会は、東京地裁の2・29賃金仮払い仮処分決定の大勝利を確認し、「鈴コン闘争を全国の2千万非正規労働者の闘いの先頭へ」を合言葉にした。そして鈴コン分会闘争支援・連帯共闘会議(準)の発足を宣言した。折しも3・11一周年を前後して、「労働組合再生が必要だ」との叫びがあらゆる職場・地域でわき起こる中、新たなのろしが上がったのだ。
集会の初めに、組合結成以来の闘いをまとめたDVD上映で盛り上がった。地元東京北部の労組青年部が司会を務め、精研労組委員長が開会あいさつ。世田谷地区労顧問で国鉄闘争全国運動の呼びかけ人でもある花輪不二男さんが、「かつての全国争議支援の経験も生かして、鈴コン闘争勝利と非正規職撤廃の全国闘争に残りの人生をかける」という熱い主催者あいさつを行った。
全日建運輸連帯労組・関西地区生コン支部の高英男さんの「最後の勝利までともに闘う」という力強いメッセージが紹介され、動労千葉の田中康宏委員長は「自分たちの外注化阻止、非正規職を生まない闘いと鈴コン闘争は一体。勝利は職場の闘いと団結の拡大にある」と熱く訴えた。
さらに埼玉で派遣切り・組合破壊と闘うJAM神奈川ジェコー労組行田分会、さいたまユニオン行田分会のショーワの労働者、郵政非正規ユニオンの斎藤裕介委員長が特別アピールをした。
全体が高揚する中、当該の鈴コン分会が5人で登壇。内尾稔分会長の分会闘争宣言を先頭に、どんなにひどい資本との闘いでも団結して闘えば勝てることを確信とユーモア満載でアピールした。亡くなった組合員を含め固くて深い団結と、腹を固めた労働者の突き抜けた明るさは、笑いと感動の渦を生み”鈴コンワールド”をつくる。「この闘いは自分たちだけじゃなく、多くの労働者に闘えば勝てるし生きていけることを示す闘いだ」「クソ会社と思ってたが、こんな闘いが味わえて、この職場に来てホントによかった」という言葉が素直に飛び出した。
支援・連帯共闘会議(準)の呼びかけ人・事務局が壇上に並び、共闘会議結成の主旨を訴えた。4人の呼びかけ人のもと多くの賛同を得てほどなく本格結成すること、職場を軸に本裁判・労働委員会闘争も闘うこと、何より国鉄闘争全国運動と一体となって非正規職撤廃へ地域・全国、産別、合同労組で徹底して団結・共闘を拡大する大運動を推進すること、その力で勝つことが満場の拍手で確認された。
さらに弁護団、地元を始め全国各地の合同労組と動労水戸が発言。
支援・連帯共闘会議(準)の結成に向けて、地域・産別・上部団体の違いを超えて多くの労働組合から東京地裁への要請署名が寄せられている。鈴コン分会の闘いは、労働組合世界に衝撃を走らせている。たった数人の分会が団結だけを武器にして直球勝負で勝ち抜いていることに大きく揺さぶられているのだ。どこまでも団結を拡大すれば、世界はおれたち労働者のものになる!
(東京西部ユニオン・Y)
6・10国鉄闘争全国運動大集会の成功へ
新自由主義と闘う広範な陣形をつくり労働運動復権しよう
新自由主義と闘い、労働運動の再建を目指すことが国鉄闘争全国運動の使命だ。〈原発・復興特区・橋下・教育・医療福祉〉などを焦点に新自由主義攻撃が激化している。米国でのショック・ドクトリン(惨事便乗型資本主義)の日本版とも言える攻撃だ。日本にお・・・
検修・構内業務全面外注化の4・1実施を阻止した動労千葉の闘いは、日本労働運動の新たな地平を開きつつある。
4・1外注化阻止の教訓は何か。端的に言えば〈新自由主義と闘うことはまったく可能だ〉ということだ。
動労千葉は1970年代の船橋事故闘争以来、反合理化・運転保安闘争路線を団結の要に闘ってきた。動労千葉は、究極の合理化である職場丸ごとの外注化と必死に闘う中で、反合・運転保安闘争路線を深化させ、本格的な組織拡大に挑んでいる。それは戦後労働運動の限界を打ち破り〈合理化攻撃と徹底的に闘う労働組合が組織拡大を実現する〉新たな挑戦だ。
動労千葉が検修・構内業務外注化を10年以上も阻止できたのはなぜか。
JR東日本の本格的な外注化攻撃は2001年から始まった。最大の戦場となったのが幕張車両センターだ。幕張支部は、検修職場での反合理化・安全闘争を創造し、これを武器に徹底的に職場闘争を展開した。
検修部門では02年から「新保全体系」と呼ばれる車両検査体制の抜本的な改悪が職場を襲った。3カ月に1回の交番検査を年1回に延伸するなど、要員削減を伴う激しい合理化だった。
幕張支部は、時間外労働・休日出勤を拒否する非協力闘争に突入した。この闘争の要諦(ようてい)は絶対に仕事の手を抜かないことにあった。職制の厳しい監視のもとでも毎日しっかり仕事をやりぬく。手を抜かなければ遅れが出る。「この人数では終わらない」と逆に増員をかちとるところまで職場の力関係をつくった。
幕張支部組合員は交番検査から外され、支部役員の相次ぐ強制配転など組織破壊攻撃が続いた。だが、闘いのたびに新たな組合員を獲得し、会社を圧倒する職場支配権を打ち立ててきた。
合理化攻撃の核心は、新たな管理体制、設備・技術の導入、生産性向上運動などを通して労働者に対する資本家の支配力を強化することにある。資本は、合理化攻撃で労働者の自発性や自主性をも資本の支配下に置くことを土台に、生産手段や人員を整理し、労働強度の増大や労働時間の延長も含めて、生産性向上と利潤の最大化を目指す。資本は、こうした合理化運動をテコに、自分の労働に対する労働者の発言力や誇りを奪い、労働者同士が一緒に働くことで生まれる共同性(団結)も破壊して資本の支配を強化するのだ。
社会を維持する生産的労働を担っている労働者は、資本主義的生産様式のもとではもっぱら資本家のもとで生産し、賃金を受け取って生活するしかない。労働者を支配する資本の力を再生産しているのは、実は労働者の日々の労働でもある。だからこそ、反合理化闘争は資本との力関係を転換させる基底的力となる。
動労千葉は職場生産点での「労働」をめぐって非和解的にせめぎあってきた。「仕事はきっちりやる。これが組合運動の基本。幕張でやっている検修は、間違いなく東日本で一番いい仕事をしていると自信がある。そうだからこそ当局に対してもばんばん言える」(『俺たちは鉄路に生きる3』)。労働そのものを武器に、奪われた労働条件を奪い返してきたのだ。
中野洋動労千葉前委員長は「自分の仕事に誇りを持てない労働者は団結もできない」と繰り返し訴えていた。動労千葉組合員は、運転士や検修労働者としての強い誇りをもって闘っている。だからこそ、熟練労働者を排除し、安全を切り捨て、青年から職場と未来を奪う外注化に心底から怒りを爆発させ、会社や職制にも屈せず階級的正義をたたきつけ、団結して闘い抜いているのだ。
労働者が誇りと正義を奪い返し、労働組合が組織的に徹底抗戦し、職場で「労働」を武器に闘った時、偽装請負や、出向・転籍問題など外注化の持っている矛盾が一挙に爆発していく。
動労千葉の反合理化・運転保安闘争は、組合員の誇りを呼び覚まし、団結を強め、それが他労組も含めて職場全体をとらえて平成採の反乱をつくり出している。組合員の中に結晶した労働者としての誇り、団結への信頼、そして組織拡大の欲求——ここに外注化を阻んだ根源的力がある。〈労働者を組織すること〉こそが資本と御用組合をもっとも震え上がらせるのだ。
ユニオン(UNION)——すなわち結合・団結すること(UNITE)が労働組合の始まりであり、究極の目標だ。動労千葉の外注化阻止闘争は、この労働組合の原点を復権し、階級が持っている力を解き放って勝利を切り開いてきた。ここに団結を総括軸にした動労千葉労働運動の普遍性がある。
新自由主義は、人間の尊厳を奪い、あらゆる人間的紐帯(ちゅうたい)を裂き、社会を破壊することをストレートに資本の利潤に結びつける。
大阪市長・橋下を筆頭とする古典的とも言える労働者・労働組合バッシングの背後には、国鉄分割・民営化と同様に、むき出しの資本の利害が貫かれている。
日本帝国主義の矛盾と閉塞(へいそく)感を公務員労働者のせいにし、労働組合を血祭りにあげる「公務員=悪者論」と徹底的に対決しなければならない。
橋下のしていることは公務員を悪者に仕立て上げ、その裏で教育や自治体業務、社会保障を丸ごと民営化して資本に差し出す大陰謀だ。水道・市営交通・教育の民営化など、すべてが資本のもうけ話とつながっている。冗談ではない! なぜこんなことのために公務員が犯罪者扱いされなければならないのか。全国の公務員労働者がどれほど悔しさに歯ぎしりし、誇りを奪われて肩身の狭い思いをしているか。
労働者の「こんなうそは許せない!」という気持ちに火を付ける手がかりは「労働者の誇り」を取り戻すことだ。ヤミ・カラキャンペーンや国鉄労使国賊論を打ち破ってストライキに決起した動労千葉の闘いに再び脚光を当てる時だ。
1980年代の国鉄分割・民営化の過程で、動労千葉組合員1100人と家族は、不安や悩みを抱えながらも、激論を闘わせ、自己の生きざまをかけて2波のストを貫徹した。
「労働者が仕事をしないから国鉄は赤字になった」「すべての責任は労働組合にある」——マスコミを総動員した大宣伝が行われ、「カラスが鳴かない日はあっても国鉄のことが新聞にのらない日はない」と言われた。
動労本部カクマルは民営化の先兵となり、国労内では全党派が「嵐の時に闘うのはおかしい」と公言して闘いを避けた。国鉄労働者の大半が無方針のまま個別攻撃にさらされ、10万人以上の組合員が国労を去った。
しかし動労千葉は「国鉄赤字の責任は自民党や財界、官僚にある。分割・民営化は国民をあざむく希代の大陰謀だ」と暴露・弾劾し、「組合の団結さえ崩されなければ展望は開ける。組合が闘わなければ結局は仲間を裏切らざるをえなくなる」と訴え続けた。
後に、中野前委員長は『俺たちは鉄路に生きる2』で次のように語っている。「世の中は、とてもじゃないけど分割・民営化に反対してストライキをやるなんて雰囲気じゃない。それはものすごく重たかった。しかし国鉄労働者はみな、『冗談じゃない。俺たちは朝から晩まで夜中も仕事をしているのに』『俺たちのせいで赤字になったんじゃない』『一発異議申し立てをしなかったら、腹の虫がおさまらない』という気持ちはみんな持っていた。問題はそれにどう正しく火を付けるかということでした」と。
今こそ反合理化・運転保安闘争路線をあらゆる産別・職場で創造的に展開し、バッシングを打ち破って労働者の誇りと階級的正義を甦(よみがえ)らせる時だ。新自由主義は、一見強大に見えても内部矛盾に満ちている。新自由主義に対する怒りは、労働者階級の中で膨れあがっている。
国鉄闘争全国運動は、2年前の4・9政治和解に抗し、「国鉄闘争の火を消すな!」の叫びに多くの人びとが応えて始まった。国鉄労働運動を始め、「日の丸・君が代」不起立や民営郵政打倒の闘いなど、新自由主義と闘うための階級的地平と教訓は豊かに存在している。今こそ、日本労働者階級の階級的・戦闘的要素をひとつに結集し、新自由主義攻撃を打ち破る広大な戦線をつくるべき時が来ている。
国鉄闘争全国運動への結集をあらゆる職場・産別でさらに大胆に呼びかけよう。2000口への会員拡大にこだわり、職場に動労千葉を支援する会、共に闘う国労の会、全国運動の組織を無数につくろう。そのすべてを国鉄闘争全国運動6・10全国集会に結集しよう。
尼崎事故弾劾!4・21闘争へ
外注化こそが事故の元凶JR体制打倒へ総決起を
(写真 風雨を突き闘われた昨年4月23日の尼崎現地闘争は尼崎事故と原発事故への怒りが満ちた) 2012年の尼崎闘争は、JR大再編情勢のもと、「国鉄改革25年」を叫ぶJR体制と全面的に対決する大決戦となった。JR7社の・・・
(写真 風雨を突き闘われた昨年4月23日の尼崎現地闘争は尼崎事故と原発事故への怒りが満ちた)
2012年の尼崎闘争は、JR大再編情勢のもと、「国鉄改革25年」を叫ぶJR体制と全面的に対決する大決戦となった。JR7社の完全民営化を貫徹できないJR体制は、その危機突破をかけて破滅的な新自由主義にさらに打って出てきている。それは鉄道業務全体を外注化しようとする大攻撃だ。この攻撃と真っ向から対決し、国鉄分割・民営化との決着をつける闘いに打って出よう。尼崎闘争をJR体制を打倒する労働者の総反乱をつくり出す闘いとしてかちとろう。
動労千葉を先頭とする国鉄労働者は、4月1日の検修全面外注化を阻止した。JR東日本の社運をかけた攻撃を2年続けて打ち破ったのだ。これは労働運動の歴史を塗り替える決定的勝利だ。「資本と対決したら負ける」という戦後労働運動の「常識」を吹き飛ばす勝利であり、階級的労働運動を全面的に復権させる号砲だ。
しかし、JR東日本は執拗(しつよう)に全面外注化を狙っている。駅の全面外注化も開始されようとしている。4月1日からは、全面外注化を前提にした新人事・賃金制度の実施にも踏み込んできた。そのためにもJRは、動労千葉・動労水戸つぶしに躍起になっている。動労千葉・動労水戸の闘いが、これまでの外注化の「実績」そのものも吹っ飛ばし、労働者の結集と総反乱をつくり出しつつあるからだ。
JR西日本もJR東日本と競うように、外注化・非正規職化に本格的に突入しようとしている。JR西日本近畿統括本部は今年2月、「平成24年度初に実施する諸施策について」を提案してきた。6月1日にアーバン(近畿圏)の車両検修業務体制を大幅に見直し、それに伴い電車区における運転部門と検修部門の業務体制を見直して、新たな体制をつくろうというのだ。
「車両検修体制の見直し」の柱は、「吹田工場を総合車両所化」することにある。そして、「車両運用に即した区所、派出の整理」と「近畿統括本部車両課と総合車両所の役割整理」を実施し、「近畿圏における効果的な検修体制を実施する」としている。さらに、区所における事務職への契約社員の導入=非正規職化が狙われている。
これは、吹田工場を中心にして、車両検修体制を全面的に再編成しようとする大攻撃だ。吹田工場に車両検修部門を一元的に集約し、車両検修部門の全面外注化に道を開こうというのだ。JR西日本の現場では、以前から「管理職以外の係職は外注化でいい」と言われていた。その攻撃が今まさに本格的に始まろうとしているのだ。
JR貨物は3月上旬、きわめて激しい内容の「経営自立計画」を提示してきた。2018年度までに「経営を自立化する」と叫ぶこの計画は、次のような内容である。
(1)2011年4月時点で5277人の鉄道事業部門の人員を2018年には4700人に減らし、(2)「多能化の推進、運転士勤務体制の見直し等による現業部門の効率化」「現業要員の削減」、(3)「非現業部門の業務体制の見直し」「非現業要員の削減」、(4)「トラックの積極的な活用」「検修基地の配置の見直し」「検修要員の削減」などを進め、(5)駅を125駅から97駅に減らす一方、ORS(オフ・レール・ステーション、線路のない場所につくられるトラック輸送拠点)を36から62に増やす。要するにこれは、外注化で大幅な要員削減と圧倒的な労働強化を行い、JR貨物の構造的危機の一切を労働者に押しつけようというのだ。
1月11日の神戸地裁によるJR西日本前社長・山崎正夫への無罪判決こそ、外注化・非正規職化推進の反動判決だ。107人の命を奪いながら、「事故は予測できなかった」と言えば無罪なるというのだ。こんなでたらめな話はない! 国・裁判所は、金もうけのためなら安全を無視して何をやっても構わないとお墨付きを与えたのだ。
外注化は安全を崩壊させ、重大事故が続発している。このままでは第2、第3の尼崎事故は必至だ。だが国と裁判所はそれでも「JRには事故責任はない」と強弁した。それは福島原発事故とまったく同じ構図だ。
2月17日には、西明石駅構内の社員専用踏切で、特急「スーパーはくと10号」とトラックが衝突する事故が起きた。この踏切では、03年3月と06年10月にも事故が起きているにもかかわらず、JR西日本は安全対策をとらず放置してきた。
決定的なことは、JR大再編情勢のもとでの外注化・非正規職化攻撃は敵の破綻点であり、そこを突く形で労働者の総反乱情勢がつくり出されていることだ。
JR東日本での外注化攻撃は青年労働者の怒りを引き出し、彼らの動労千葉・動労水戸への結集をつくり出した。これは、JRの労働運動全体が大流動・大再編に突入したことの表れだ。JRによるむき出しの外注化・非正規職化攻撃は、労働者の怒りと危機感を至る所でかき立てている。同時に、外注化を阻止する闘いは、労働者に階級的労働運動への信頼を生み出している。
それはまた、体制内労働運動の破産と、そこからの労働者の離反を生み出している。JR西日本はJR大再編情勢の中で、尼崎事故以来の「労使安全会議」体制を取っ払って攻撃をかけ始めた。これに国労を含む体制内労組執行部はまったく対応不能に陥り、現場労働者から不信と怒りを買い始めている。
問われているのは、闘う労働者自身の職場からの闘いだ。職場からの外注化・非正規職化・偽装請負粉砕の闘いが、青年を先頭とするJR労働者の魂を揺さぶり、JR体制への総反乱をつくり出していくのだ。
尼崎闘争を外注化・非正規職化・偽装請負と闘うJR職場からの総決起として打ち抜こう。JR労働者の大結集をかちとろう。非正規職を撤廃する闘いをつくり出そう。
尼崎闘争は1〜3月決戦の勝利を引き継ぎ、階級闘争のヘゲモニーを握りしめ、国鉄闘争全国運動を発展させる闘いだ。
4・1外注化を阻止した勝利を決定的な土台に、3・11郡山に1万6000人が結集する労働運動の新たな段階が切り開かれた。3・18八尾北・西郡闘争は、更地化攻撃阻止・道州制粉砕・橋下打倒の大高揚をつくり出した。3月21日には、橋下の足下で教育の民営化・大量解雇攻撃と真っ向から闘う教育労働者の不起立闘争がたたきつけられた。新自由主義に階級的団結の拡大で立ち向かい、労働組合をよみがえらせる歴史的な闘いが始まったのだ。
1〜3月決戦は、破滅的な新自由主義攻撃に対して、国鉄・反原発闘争で革命を切り開く闘いとして打ち抜かれ、巨大な勝利の展望を切り開いた。4〜6月は、これへの大反動として仕掛けられた国家権力の大弾圧や動労千葉・動労水戸つぶしの攻撃を粉砕し、国鉄闘争全国運動の大前進をつくり出す決戦だ。
1047名解雇撤回闘争の解体を狙った一昨年の4・9政治和解に対し、「国鉄闘争の火を消すな!」と国鉄闘争全国運動を立ち上げたことは決定的だった。3・11情勢と立ち向かう階級的力も、国鉄闘争全国運動がつくり出したのだ。
1〜3月決戦が生み出した労働運動全体の大流動・大再編情勢のただ中で、国鉄闘争全国運動を軸に階級的労働運動の大躍進を実現する時が来た。動労千葉に続く階級的労働運動の拠点を圧倒的につくり出そう。4・21尼崎闘争の大高揚から6・10国鉄闘争全国運動の大集会に進撃しよう。
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【要項】 尼崎事故弾劾
4・21全国総決起集会
4月21日(土)午後1時
JR尼崎駅北口広場
呼びかけ 国鉄千葉動力車労働組合
国鉄闘争全国運動・関西準備会
大阪府・職員基本条例弾劾
公務員大量首切り狙う橋下に団結して反撃を
3月23日、大阪府議会は松井大阪府知事が提出した職員基本条例、教育行政基本条例と府立学校条例を可決・成立させた。同条例は4月1日に施行される。他方、大阪市議会では28日、職員基本条例案と教育2条例案(教育行政基本条例案、市立学校活性化条例・・・
ここでは、職員基本条例の首切り条例としての本質を、この条例可決と同時に改悪された「職員の分限に関する条例(=以下、分限条例)」や「職員の懲戒の手続及び効果に関する条例(=以下、懲戒条例)」と併せて暴露・弾劾する。
まず、職員基本条例は第15条で「任命権者は、相対評価により、人事評価を行う」とした上で、別表で第1区分から第5区分までの「分布の割合」を定め、「第5区分—100分の5」と明記した。人事評価を絶対評価から相対評価に変更し、毎年必ず5%の職員に第5区分=「D評価」を付けるということだ。
そして分限条例第3条は「人事評価が継続して任命権者が定める基準を下回る場合であって、研修その他必要な措置を実施しても勤務実績の改善がない場合」は「これを降任し、または免職することができる」とした。さらに同第6条は「人事評価の結果の区分が2年以上継続して最下位の区分であって、勤務実績が良くないと認められる職員」には研修などを実施し、「改善されない場合は……降任または免職の処分が行われることがあることを文書で警告」するとした。
つまり、毎年5%の職員にD評価を付け、管理職や行政当局による恣意(しい)的でデタラメな人事評価により、分限免職者を毎年出し続けようというのだ。
職員基本条例第27条2項は「職務命令に違反する行為を繰り返し、その累計が5回(職務命令に違反する行為の内容が同じ場合にあっては、3回)となる職員に対する標準的な……処分は、免職とする」と定めた。「君が代」起立・斉唱を命じる職務命令に抗して不起立をしたら、3回で免職ということだ。
昨年9月に提出された条例案では「1回目の処分は減給か戒告、2回目は停職、3回目は分限免職」となっていた。それを1回目は戒告とし、2回目の処分内容は明記しなくしたものの、3回で分限免職という結論はなんら変わらない。
しかも第29条1項は「懲戒処分を受けた職員に対し、指導、研修その他必要な措置を講じなければならない」と定め、1回目の処分で「指導、研修」を行うとした。同2項は「懲戒処分を受けた職員が、再度職務命令に違反した場合は……免職することがあることを文書で警告する」と、処分を2回受けた者には文書で恫喝することまで明記した。懲戒条例第9条では被処分者に「非違行為を反省し、今後非違行為を行わないことの誓約をさせることができる」と定めた。
すでに2〜3月の府立高卒業式で「日の丸・君が代」強制に反対して不起立を貫いた教育労働者に、府教委は戒告処分を下すとともに研修を行い、”今後は起立・斉唱を含む職務命令に従う”という誓約書への署名・捺印(なついん)まで求めた。しかし不起立で処分を受けた教育労働者は、不当な誓約書提出を拒んで闘いぬいている。
さらに分限条例第8条7項で「任命権者は、事業の全部または一部を国その他公共団体以外の法人または一部事務組合に譲渡し、または移管する場合において、当該事業に従事する職員に事業の譲渡または移管を受けた者に就職する機会が与えられているときは……当該職員を免職することができる」とし、民営化で公務員労働者の職場を奪った場合の選別解雇を合法化しようとしている。
国鉄分割・民営化時の国鉄改革法23条や、社会保険庁解散・日本年金機構への移行時の年金機構法附則8条は、新会社への新規採用方式を規定することで労働者を選別し、国鉄労働者1047名のJR不採用=国鉄清算事業団送りや、社保庁労働者525人の分限免職を強行した。これと比べても、「就職する機会」を与えさえすればいくらでも自由に免職できるというこの条例の規定は、きわめてあくどいものである。
公務員大量首切りを狙う橋下の攻撃は非常に凶暴だ。しかし「処分と免職で脅せば屈する」という労働者をなめきった攻撃は、労働者が団結して立ち向かえば絶対打ち破ることができるものだ。
2003年「10・23都教委通達」以来9年間の東京の教育労働者の「日の丸・君が代」強制反対の闘いがそのことを示している。根津公子さんらを先頭に「不起立3回で免職」という脅しを突き破って闘い続けてきたことで、不起立による解雇も阻んできたのだ。橋下の「日の丸・君が代」強制に対しても、大阪の教育労働者は卒業式で断固として不起立を貫き、橋下に大打撃を与えた。
橋下に全面屈服する組合幹部の制動を突き破り、職場にあふれる橋下への怒りを束ねて団結を押し広げ、大反撃に立ち上がろう。自治労本部・日教組本部の全面屈服を弾劾し、賃下げと首切りの公務員制度改革と闘う団結をつくり出そう。
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■2年連続D評価で免職
「相対評価により人事評価を行う」とし第5区分5%と規定(職員基本条例第15条)
「人事評価が継続して……基準を下回る場合であって、研修その他必要な措置を実施しても勤務実績の改善がない場合」は「降任し、または免職」(分限条例第3条)
■同じ職務命令違反・不起立3回で免職
「職務命令に違反する行為を繰り返し、その累計が5回(職務命令に違反する行為の内容が同じ場合にあっては、3回)となる職員に対する標準的な……処分は、免職とする」(職員基本条例第27条)
■事業譲渡・移管時の廃職・過員で免職
「事業の全部または一部を……譲渡し、または移管する場合において……就職する機会が与えられているときは、原則として当該職員を免職することができる」(分限条例第8条)
前進社 〒132-0025 東京都江戸川区松江1-12-7 週刊『前進』・毎週月曜日発行
2000年6月5 日公式サイトzenshin.org開設 2008年3月17日速報版サイト開設.



