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ウィスコンシン州で火がついた公務員労働者の闘いが全米に拡大

s20110303b-1.jpg アメリカ中西部ウィスコンシン州で爆発した公務員労働者の闘いは、2週間以上経過した今も参加者をさらに増やし、全米各州に燎原の火のごとく拡大している。2月26日には、凍るような寒さと降りしきる雪の中、州都マディソンの議事堂前には10万人近い人びとが結集して抗議の大デモンストレーションが行われ、ベトナム戦争以来最大の規模のものとなった。この日はアメリカ全50州でもウィスコンシンの公務員労働者に連帯して抗議行動が行われ、ニューヨークやシカゴ、デンバー、ボストン、サンフランシスコなどの主要都市の政府オフィスビル前では数千人規模の集会が開かれた。 

s20110303b-2.jpg 「公務員労働者から集団交渉権を剥奪し、賃金と年金を大幅に削減する」という予算をウィスコンシン州知事のスコット・ウォーカーが強行成立させようとしており、公務員の賃金大幅カットに加えて「組合つぶし」を狙ったむきだしの新自由主義攻撃である。このウォーカー知事を後押ししているのが大富豪で石油関連企業を所有しているチャールズ・コークとディビッド・コークの兄弟で、2010年の選挙戦で共和党に100万ドルを寄付し、ウォーカー個人にはわかっているだけでも10万ドル以上が渡っているという。選挙戦では共和党がウォーカーの対立候補をテレビCMで激しく攻撃したが、その中心的な資金源がコーク兄弟だったと言われている。
 ランク&ファイルの労働者がこのような戦闘的な闘いを展開するなか、ウィスコンシン州教育組合協議会(WEAC)やウィスコンシン州公務員労組(WPEU)の執行部は民主党とともに、「政府との譲歩交渉と組合費徴収の権利」だけを条件にウォーカー知事の予算案を受け入れ、ウィスコンシン州の公務員労働者の闘いを収拾させようとしているのだ。
 しかし、デモに参加している労働者は、強欲な資本家たちを利するための予算案は絶対に認めてはs20110303b-3.jpgならないとがんばっている。ベテラン教師のステーシィ・チアエは、「こうした経済政策は今に始まったことではなく、レーガンの時代からじわじわと浸透してきて、富はすべて一部の金持ちと資本家に集中していきました。やつらは私たちを絞れるだけ絞って、高笑いをしている。すべての製品を海外で生産させ利益をむさぼってきましたが、子どもたちを海外に送り込んで教育させるわけにはいかないから、最後に残った教師に対してこんな攻撃がかけられているのです」と語った。「この闘いは公共・民間を問わずすべての労働者の問題です」と、GMの工場閉鎖で解雇されたジェームス・キーチは自分の問題としてデモに参加したという。「いずれ法案は通ってしまうのでは?」という質問に、ブライアン・チアエは、「そう、成立するでしょう。その時こそ決定的な瞬間がやってきます。労働者がそれに黙って従うのか、それとも大ストライキが起こるのか。ウォーカーが眠れる巨人を起こしてくれることになればいいよね」と答えた。
 数百人の教師や自治体労働者、学生たちはマディソン議事堂の廊下を占拠し、警察の弾圧・逮捕も恐れず寝袋を持ち込んで連日泊り込んでいる。仕事に出かけなければならない教師や公務員たちは、働きながら交代で泊り込み闘争に決起している。そして、世界中から連帯の差し入れが届いているという。先日は、宅配ピザ店からたくさんのピザが届けられた。エジプトの労働者から注文を受けて配達されたものであった。(KJ)
 写真③はタハリール広場で掲げられたプラカード「エジプトはウィスコンシンを支持する。一つの世界、一つの痛み」。この写真がウィスコンシンの集会の多くのビラやポスターで使われた。
 

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